FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

永く取り残されてきた山あいの村に、住民どうしの協力で発展を築く
国際協力援助事業 ネパール地域総合開発
2022年10月25日

子どもたちが意欲的に学べる環境づくり―まずは、校舎や机を整えよう―

FIDRは、ネパール地域総合開発プロジェクトでの取り組みの一つとして、子どもの学習環境の改善をおこなっています。

プロジェクト地であるソルクンブ郡とオカルドゥンガ郡の住民は、郷土愛が強く、コミュニティの発展に自ら取り組みたいという熱意を持っており、子どもの教育にも熱心です。しかし、首都から遠く離れた両郡、特に山深い村には、行政の施策も外国からの支援も行き届きにくい状況です。そのため、特に公立学校の多くでは、校舎が古くなり、教具や教材も不足しており、授業も一方的な知識の伝達に留まっているという課題があります。

そこで本プロジェクトでは、子どもたちが快適な環境で、意欲的かつ主体的に学ぶことができるよう、まずは学校施設の修繕や、机や椅子などの用具づくりに取り組み始めました。
各地域の事情に合わせ、住民や地域の職人などが作業を行っています。

塗装が剥がれてコンクリートむき出しになっていた校舎ですが、壁はクリーム色に、窓やドアの部分は茶色や青色に、きれいに塗り直されました。

木材を組み合わせて、一つ一つ机や椅子、本棚などが作られ、赤茶色にきれいに塗られました。これらは教室で、子どもたちや先生が使う予定です。

これら学習環境改善の活動は、プロジェクト対象地域にある約70の公立学校のうち、FIDRが支援の必要性が高いと判断した36校が対象です。そのうち、今年度は9校で作業を進めています。
今後は他校でも施設の修繕や用具の整備を進めていくとともに、授業の改善や教科外活動などにも取り組む予定です。

2022年8月19日

乾季の農業生産の変化に、こうご期待!!

2022年2月に活動を開始したネパール地域総合開発プロジェクト。FIDRはネパール東部のソルクンブ郡とオカルドゥンガ郡の山岳地で、子どもたちが健康に育つことのできるコミュニティーづくりのため、住民の農業生産力の向上と収入の安定、衛生行動や学習環境の改善に取り組んでいます。そのうちの活動の1つが、農業用のため池づくりです。

なぜ、FIDRはため池づくりを推進するのでしょうか?
ネパールの山岳地では水不足により、雨季(6〜9月)の間しか十分な農作物を収穫できないことが課題です。山の水源から引いた水と雨水を溜めておく「ため池」を設置することで、乾季の間も農業用水が引けるようになり、1年を通して作物を育て販売できるようになります。年間を通じて農業により収入を得られるようになることで、これまで国外・都市部へ出稼ぎに行ってきた若者たちが村に戻り、地域全体の活性化も期待できます。

ため池づくりを主導するのは、住民の方々です。まず、近隣の農家どうし5~10世帯でグループをつくります。FIDRはため池の作り方を指導し、一部の資材(プラスチックシートとパイプのみ)を提供しますが、それ以外の資材は全て住民が用意し、地面の掘削、ハイプやプラスチックシート、フェンスの設置まで、農家グループが協力して作り上げます。2022年7月現在、両郡で30個のため池が完成しました。

ため池を完成させた農家グループからは、さっそく喜びの声が上がっています。
ある農家の方は「毎週木曜日に地域の大きな市場が開かれるんだ。乾季になったら、ため池から畑に水を引き、キャベツ、トマト、ニンニク、玉ねぎ、トウガラシ、カリフラワーなどを収穫し、そこで売るつもりだよ。そのお金は子どもたちの教育のために使う予定なんだ」と目を輝かせながら、今後の展望を語ってくれました。

「水不足」に限らず、地域の共通課題を解決するためには、住民どうしの協力が欠かせません。ため池づくりは、彼らが協働しながら生活をより良いものにしていくための、第一歩にもなっています。

設置場所でため池のサイズを計測します

土を掘って、準備します

飛び出た石などでプラスチックシートが破けないよう、泥を塗って壁を平らにします

頑丈なプラスチックシートを設置して

土のうでプラスチックシートを固定します

安全のために竹のフェンスを設置して、完成!

2022年6月1日

ネパールで地域総合開発プロジェクトがスタート!

村の人々は山の湧き水を生活用水に使っています

新型コロナウイルスの感染拡大でネパール国内での行動が大幅に制限される中、FIDR はネパール東部奥地のソルクンブ郡とオカルドゥンガ郡で新しいプロジェクトを行うための調査と計画策定を行い、2022年2月に現地政府よりプロジェクト実施のための承認を得ることができました。

当プロジェクトでは、地域の課題である「衛生的な水の確保」「農業の生産性の低さ、灌漑用水の不足」「学校校舎の老朽化、教具・教材の不足」などを解決するために、幅広い分野で活動を実施していきます。

まずは貯水タンクを設置し、人々の衛生行動の改善を促す活動を行いながら、先行プロジェクトで大きな成果を生んだ農業用ため池の設置を推進します。そして、村の学校施設の修繕などを行い、子どもたちが安心して勉強できる環境を整えていきます。4 年半のプロジェクト期間を通して、この地域がどのように変わっていくのか、これからが楽しみです。