※本プロジェクトは、イオン株式会社がサプライチェーン企業やNGOと共同で実施する「サステナブル・コーヒー・プロジェクト」の一環として実施しています。
ベトナム北西部に位置するソンラ省はコーヒー豆の重要な生産地ですが、国内で発展から取り残された貧困地域でもあります。省内人口の大部分を占めるのはタイ族をはじめとする少数民族で、その生計基盤はぜい弱であり、ベトナムの主流派民族であるキン族との格差は大きく広がっています。
ベトナムは世界第2位のコーヒー豆生産国です。南北に細長い国土のさまざまな地域でコーヒーが栽培されていますが、北西部のソンラ省で産出するコーヒーは香り高い品種で近年注目を集めています。 ここでは1994年からベトナム政府の施策によりコーヒー栽培が促進されて以来、コーヒーの生産に携わる農家の数、栽培面積ともに急激に増加しました。しかし、コーヒー豆の相場は変動が激しく、また買取業者も限られているため、立場の弱い農家側は安価での取引を余儀なくされてきました。
この地域の農業従事者の9割はタイ族と呼ばれる少数民族が占めています。タイ族の女性たちは長い髪の毛を帽子のように結い上げる風習があり、今もなお伝統文化が色濃く残る民族です。
かつては村の中でほぼ自給自足が成り立っていた少数民族の社会にも、グローバリゼーションの波は押し寄せ、外部社会との経済関係が深まるにつれ、生活費や農業資機材購入のために借金を重ねるようになっています。3割ないし4割の世帯が貧困層に属すると言われています。
こうした状況に対処するため、農業による収入を増やさなければなりません。低投入型農業技術の導入で農作物の安全性を高めつつ支出を抑え、さらに加工技術を向上させ付加価値を高めることが有効な方策です。
またこの地域には、読み書きのできない女性や、粗略な生活環境の家庭もみられます。単に経済的な効果ばかりでなく、地域の持続的発展を確実にするためにも、住民のライフスキルを高める生活改善を実現することが大切です。
これらの課題に取り組むのが「サステナブル・コーヒー・プロジェクト」です。
「サステナブル・コーヒー・プロジェクト」の中で、ソンラ省におけるコーヒー生産農家の生活改善や低投入型農業技術の導入を通して、生活水準が向上することを目指します。
ベトナム国ソンラ省ソンラ市、トゥアンチャウ郡およびマイソン郡(各市郡2社、計6社)
2021年4月~2026年3月(予定)
FIDRが長年にわたりベトナム中部の少数民族コミュニティーで実践してきた地域開発と生活改善の支援の経験を北西部のソンラ省で応用し、住民の力を十分に発揮した持続性の高い地域づくりを実現します。
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