FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

岩手県部活動サポートプログラム

FIDRは、東日本大震災発生直後より、津波による甚大な被害を受けた中学校と高等学校が、一日も早く部活動の再開をできるよう、震災により流失・損壊した「部活用具・設備の回復」および「部活動の実施」を支援してきました。
2012 年度から対象地域をこれまでの岩手県に宮城県の5市町を加え、多くの中高生が再び部活動に取り組み、かけがえのない経験を得ることができるよう、必要な活動資金をサポートします。

※「部活動サポートプログラム」と「中高生ボランティア・サポートプログラム」は2014年度で終了とさせていただきました。何卒ご了承くださいませ。


過去の支援決定内容
≪部活動を再開するための支援≫
2011年7月〜2012年1月
≪部活動を実施するための支援≫
2011年12月〜2012年3月 2012年4月〜2013年3月 2013年4月〜2014年3月
2014年4月5月6月7月8月9月10月11月12月
2015年1月2月3月
2014年6月25日

ボート部の合宿で充実した練習ができました

宮古高等学校のボート部が練習で使用していた水域は、震災後、緊急時に退避する経路確保のため、震災前の5割程度に縮小されてしまいました。そのため、実際のレースと同じ1kmの練習ができなかったり、震災前は12艇出艇して練習できたのが、現在では半数程度しかできなかったり、思うように水上での練習ができていません。

「震災から3年が過ぎて復興が進む中でも、部活動を行う環境はまだ震災前の水準に達していません。そのような中でも生徒たちは熱心に活動し、インターハイ出場や入賞を目指して頑張っております」と顧問の先生はおっしゃっています。

FIDRは、部活動サポートプログラムから、合宿に行くためのバス代の一部を支援しました。部員の人数が多いため、当初は人数を減らして合宿に行くことを検討していましたが、FIDRのサポートのため35名の全部員が2泊3日の合宿に参加することができました。

貸切バスに乗り込む生徒たち

生徒たちからは以下のような感想が寄せられました。

「今回の合宿は本当に充実してて、得ることもたくさんありました。1000m測定では自己ベストを大きく更新することができて、3年生になってもまだまだ成長できる事を実感することができました。」

「FIDRさんの支援のおかげで今回の合宿はとても充実したものになりました。良かった点も改善するべき点も見つかったので、今後さらに部員同士で高め合っていきたいです。高校総体では、男女ともに総合優勝目指し頑張ります」

「私たちの住んでいる被災地は復興へ一歩ずつ歩んでいるところです。しかし、私たちが心に負った傷は大きく、日常が完全に取り戻されたわけではありません。大変な時もありますが、支援を受けると嬉しい気持ちになります。いつか支援してくださった方々にどんな形でも恩返しをしたいです」

合宿で得た経験を活かして活躍されることを期待しています。

ダブルスカル(2人乗り)の練習をする男子部員

クォドルプル(舵手付4人乗り)の練習をする女子部員

2013年9月24日

新しいユニフォームでチームの一体感が強まる

宮城県本吉響高等学校の女子ソフトテニス部は、今年6月に部員4名お揃いのユニフォームを14枚購入することができました。それ以前は、1人だけ違うユニフォームを着て試合に出場していた上に、その他の部員も宿泊を伴う遠征に持参する枚数が足りていませんでした。

部員全員が仮設住宅で暮らしており、保護者の勤務先も被災。経済的に厳しい中、高価なユニフォームを購入することは困難でした。

生徒たちは新しいユニフォームをとても気に入っているといいます。このユニフォームは入部してくる後輩たちに引き継いでいくそうです。「感謝の気持ちも一緒に後輩たちに伝えなければと思っています」

すでに6度の試合や講習会で新しいユニフォームを着用する機会があり、顧問の先生も「チームとして一体感が増したように感じます」とおっしゃっています。

「『本吉響』という校名を背負うので、代表として恥じないプレーをしなくてはいけない」
(本吉響高等学校 女子ソフトテニス部)
2013年8月21日

FIDR支援の吹奏楽部、地区大会にて金賞受賞!

7月7日、岩手県大船渡市にあるリアスホールにて、全日本吹奏楽コンクール沿岸地区大会が開催され、大槌中学校の吹奏楽部員38名が参加しました。移動費等はFIDRが支援しました。生徒たちは当コンクールに向けて、仮設校舎の音が響かない音楽室や、響きすぎる体育館での練習に励み、見事金賞を受賞し、県大会への出場を決めました。中学最後の大会となった3年生たちは、悔いのない演奏ができたといいます。顧問の先生は、コンクールの練習から本番までを通じて、部員全員が、技術面と精神面の両面から成長したようだと語っていました。

また、7月20日に宮城県大和町のまほろばホールで行われた、全日本吹奏楽コンクール多賀城・石巻地区大会、高校大編成の部では、宮城県石巻西高等学校吹奏楽部員43名が出場し、金賞を受賞しました。同校は大会前にFIDRの支援を受け、大会会場となるホールで、2度の練習を行いました。本番直前にコンクール曲の音響やバランス等の確認をしたことで、大会当日は力みすぎず、落ち着いて演奏することができたようです。

両校とも、惜しくも東北大会出場は果たせませんでしたが、今大会の経験を活かして今後のさらなる活躍に期待しております。

大槌町立大槌中学校

宮城県立石巻西高等学校

2012年5月14日

被災地からの中高生の声
〜他校との交流から学んだこと、感じたこと

「被災地の学校では、通常の学校生活が送れています」という言葉も聞かれるようになりました。ただ、生徒の家庭から部費等を集めて実施・運営されている部活動は、被災によって家計が厳しい状況にある中で、かつてと同じように活動を行うのは容易ではありません。FIDRの部活動サポートプログラムを利用した学校は、他校との合同練習や遠征試合などを実現。貴重な機会を通して、改めて、自分にとって部活動とは何かを感じ、目標を確認する生徒さんたちも多いようです。

全国大会の常連校である秋田南高等学校との交流。行く前はレベルが違いすぎて緊張していましたが、今一番強く残っているのは「行けてよかったな」という気持ちです。自分たちの練習の仕方が大きく間違っているわけではないことも知りました。大事なのは「一つひとつの練習の目的をしっかりと意識していること」、「自分たちが楽しむだけでなく、聴いてもらう人たちにどんな音楽を届けたいのかを考えること」。日々の練習に取り組む姿勢について多くを学ぶ機会となりました。

黒板には大きく歓迎の言葉がありました。「出迎えも見送りも、みんな笑顔で明るく手をふってもらい、とても感激しました」(釜石高等学校 吹奏楽部)

東京からなぎなたの講師を招聘して行われた講習会・練習会に参加。講師や他校の選手から技術的なことを学んだと同時に、改めて部活動について考える機会となりました。「震災で亡くなった部活動が大好きだった友達の分も、苦手な練習も弱音を吐かず、自分のペースで成長していきたい」「いろいろな支援を受けて部活ができるのだから、よい成績を残して、地域の人達に明るい知らせを届けたい」「部活は高校までしか出来ないもの。仲間と一緒にきつい練習も励まし合いながらやりぬく。きっとこの経験は将来壁にぶつかった時に乗り越えるための鍵にもなり、仲間と笑って話せるすばらしい思い出話になると信じてる」

指導して下さった先生方から教わったことを身体にしみこませ、これからの部活に活かしていきたい。そして、後輩たちにも伝えていきたいです。(釜石商工高等学校 なぎなた部)

春休みを利用して、他校との練習試合を重ねました。雨の中での試合では天候にも負けない団結力が必要だと痛感、元全日本チームの選手からの指導を受け自分でも驚く上達を体感、そして、素晴らしいプレーをする相手校との試合を通じてソフトボールの楽しさを実感。昨年は震災の影響によって大会直前に部活停止を経験しながらも、創部以来の快挙となるベスト8を成し遂げた先輩達を超えるべく、ますます気合が入るきっかけとなった遠征となりました。

昨年、被災地支援の一環として開催されたソフトボール講習会で一緒になった学校と、いつか練習試合をしようと取り交わした約束が実現できました。(大船渡高等学校 ソフトボール部)

小学校の時からずっと練習してきた相撲場が津波で流されてしまいました。山田高校2名、山田中学校1名と町内に3名の相撲部員ですが、平日は学校のトレーニング室で筋トレ、週末は内陸の学校へ遠征し、合同練習を続けています。春には山田町に新しい相撲場が完成するとのこと。練習と改善の積み重ねの成果を新しい相撲場で試せる日が楽しみです。

遠征先の岩手県立福岡高等学校浄法寺校の部員と一緒に練習。まわしをつけて試合さながらの練習ができる貴重な機会です。(山田高等学校・山田中学校 相撲部)
2012年2月27日

被災地からの中高生の声
〜他校との交流から学んだこと、感じたこと

震災の影響で校舎や校庭が使えなくなったり、交通機関が復旧していないために移動するのが大変だったり、被災地の中高生は、いろいろな制約がある中で学校生活を送ることを余儀なくされています。 部活動についても練習場所や練習時間は震災前に比べて大幅に縮小されています。そのような状況においては、特に、学校の外へ出て、大会に参加したり、 他のチームと試合をしたりする機会はとても大きな意味をもっています。部活動で他校の人たちと交流したからこそ、学んだり、感じたりした中高生の声をお届けします。

「今の自分たちの力に満足せず、上へ上へと進化・成長していきたい!」「いつか強豪校を追い抜けるようなチームになりたい!」県内トップレベルの学校との対戦で惜しくも敗戦。 悔しさと一緒に残ったものは、自分達もトップチームと互角に戦えるんだという自信とこれからもがんばるぞという熱い思いです。

大会終了後に3位の表彰状と一緒に。「僕たちはもっと強くなれる」という思いを強くした大会となりました。(山田中学校 男子バスケットボール部)

「戦略も技術も体力も全て強い精神力や気力という土台がしっかりとしていなければ発揮させることができない」気持ちの持ち方の大切さを語る言葉との出会いがありました。

宿泊施設での食事の様子。県内の移動は距離が長く、冬は悪天候による交通渋滞も多いですが、前日から開催地に入ることで、心身ともに万全な状態で大会に臨むことができました。(吉里吉里中学校 男子バレーボール部)

手をたたく、個々の選手に直接呼びかけるなど、応援の方法はさまざまだけど、「勝ちたい。勝ってみんなで上へ!」と大会にかける強い思いは同じように伝わるもの。「応援もがんばってすればするほど、自分たちのペースにもっていけるけど、相手の方が大きな声で応援すれば逆にペースは相手に持っていかれてしまう。」さまざまな学校が集まる大会に参加して、一生懸命応援することの大切さも学びました。

選手のがんばりと気合の入った応援で、東北大会で2勝することができました。(赤崎中学校 バドミントン部)

「あいさつ」「テキパキとした行動」「しっかりと食べること」「しっかりと睡眠時間をとること」。遠征で宿泊場所を共にした他のチームからは、プレーだけでなく、日常生活の過ごし方についても大いに刺激を受けました。

県外のチームが集まる大会。日頃の練習では味わえない緊張感がありました。(末崎中学校 女子バスケットボール部)

校舎を津波で流されて、震災後から校舎を一緒に使わせてもらっている岩泉中学校と合同チームを組み、大会に出場。初めての合同チームで果たしてうまくやっていけるのかと不安もあったけど、今回の大会参加に向けて一緒に練習を重ねていくうちに、 「人数が多いって声が大きくなっていいな」「一緒に練習するって楽しい」「学校が違っても息の合ったプレーができるようになるんだ」と実感しました。

大会を終え、帰りのバスの中で。一緒に練習したことで「仲間」が増えました。(小本中学校 バレーボール部)
2012年2月3日

「モノ」だけでなく、「部活動実施のための費用」も支援しています

これまでに岩手県沿岸部の被災した中学校と高等学校に対して、損失した部活動用具や施設の回復を支援してきたFIDRは、昨年12月より部活動の実施にかかる費用も支援しています。

グランドや体育館が使用できない学校では、練習の場を校外に借りなければなりません。被災により、子どもの部費を負担することが困難な家庭も少なくありません。「モノ」はどうにか用意できても、
練習、大会参加、合宿など日々の活動にかかる費用は、子どもたちが部活動に復帰する上で大きな障壁となっていました。これが現時点で被災地の子どもたちを取り巻く課題のひとつであるとFIDRは認識しました。

まずはこれまでに申請のあった16校の様々な部活動にかかる費用の支援を決定しました。仲間と共に練習し、力を競い合い、悲喜こもごもの経験を重ねる部活動に被災地の子どもたちが心おきなく取り組めることが、きっと将来の地域の復興の力を養うはずです。支援先の各校の子どもたちから報告がありましたら、随時、本サイトでお伝えします。

2011年9月20日

「岩手県部活動サポートプログラム」で、支援先を追加しました

陸前高田市の広田中学校、気仙中学校を新たに支援対象先として追加しました。

【支援校】(12校)
岩手県立高田高等学校/岩手県立山田高等学校
岩手県立宮古工業高等学校/岩手県立宮古水産高等学校
大船渡市立赤崎中学校/陸前高田市立小友中学校
釜石市立釜石東中学校/大槌町立大槌中学校
大槌町立吉里吉里中学校/宮古市立田老第一中学校
陸前高田市立広田中学校 /陸前高田市立気仙中学校

最新の支援内容はこちら

2011年9月14日

日本体育大学の協力で、スポーツ交流会を開催
〜スポーツを通して大槌中学校&吉里吉里中学校を応援!

9月13日、FIDRは、大槌町立大槌中学校・同吉里吉里中学校の生徒と、日本体育大学(以下、日体大)の学生17名との「スポーツ交流会」を開催しました。

大槌中学校・吉里吉里中学校は、FIDRが当プログラムで支援する学校です。津波により校舎が使えなくなった大槌中学校の生徒は、現在、吉里吉里中学校を間借りして授業や部活動を行っています。
一方、日体大の学生は、FIDRが仮設住宅へ支援物資を提供する作業にボランティア参加してきました。3校とFIDRとのご縁がきっかけとなり、今回の交流会が実現しました。当日は、同大学の谷釜了正学長も駆けつけてくださいました。

交流会では、約2時間にわたり、日体大の学生たちによる指導や、彼らと生徒たちとの練習試合が行われました。
バレーボール部、バスケットボール部、ソフトボール部、陸上部、サッカー部、ソフトテニス部では、日体大生による丁寧な指導を生徒が真剣な眼差しで聞き、普段とは違う練習内容に一生懸命取り組んでいました。
サッカー部では、生徒たちが日体大生との練習試合に臨みました。試合終了後、持てる力を全て出し切って満足気な生徒たちは、「大学生は上手かった!彼らを目指して頑張りたい」と活き活きと語ってくれました。

陸上部の生徒たちと、指導する大学生
サッカー部の練習後に、参加メンバーで記念撮影。 (左端・右端はFIDR職員)

大学生との交流はめったにないため、この交流会は、両中学校の生徒にとって貴重な体験となったようです。部活動は、生徒たちにとって心身ともに成長できる、大切な「学びの場」です。FIDRは、今回の経験が、生徒たちの励みとなることを願っています。

2011年8月8日

「岩手県部活動サポートプログラム」支援先が決定しました

FIDRは、岩手県沿岸部で大きな被害を受けた中学校・高等学校を対象とし、部活動に必要な用具・設備の購入や修復を支援する、「岩手県部活動サポートプログラム」を実施しています。
この度、当プログラムの支援先と支援内容が決定しました。生徒たちが、一日もはやく部活動に励むことのできる環境を取り戻せるよう、支援していきます。

【支援校】(10校)
岩手県立高田高等学校/岩手県立山田高等学校
岩手県立宮古工業高等学校/岩手県立宮古水産高等学校
大船渡市立赤崎中学校/陸前高田市立小友中学校
釜石市立釜石東中学校/大槌町立大槌中学校
大槌町立吉里吉里中学校/宮古市立田老第一中学校

【支援内容】
野球部、バレーボール部、陸上部、サッカー部等の部活動で必要な用具・備品

※ 支援内容一覧はこちら

2011年7月11日

岩手県沿岸部の学校の部活動再開を応援します!

被災地の学校では、損失した教材や学用品の支援が各方面から寄せられつつある一方、部活動の用具や設備となると、なかなか支援が得られないため学校が苦慮していることをFIDRは現地の調査で把握しました。

そこでFIDRは「岩手県部活動サポートプログラム」を始めます。 同県沿岸部で大きな被害を受けた中学校・高等学校を対象に、部活動に必要な用具・設備の購入や修復を支援します。
この地域の学校は運動系、文化系ともに部活動が活発です。生徒たちにとって多くの学びやかけがえのない経験を得る場である部活動の再開を、FIDRはこのプログラムを通じて応援していきます。
※当プログラムの支援対象は、公募制ではありません。