FIDR(ファイダー)は、開発途上国の子どもたちの支援と緊急援助を行う、国際協力NGOです。

台風19号緊急援助

2019年10月12日、静岡県に上陸した台風19号は、東日本の各地に記録的な豪雨をもたらし、広範に渡って、河川の氾濫や土砂災害等の甚大な被害が発生しました。
FIDRは、援助活動を開始することを決定し、特に被害の大きかった長野県、宮城県、福島県を中心に現地の状況の調査を進めています。今後、小中学校等の施設の早期復旧のための支援など、支援計画を決定次第援助活動に取り組んでまいります。

令和元年台風第19号の被害状況

(2019年11月15日現在)

死者
(関連死を含む)
住宅被害
(一部損壊を含む)
避難者
96人 87,768棟 2,406人

※数値には10月25日からの大雨による被害状況を含みます
※出典 死者数、住宅被害:総務省消防庁発表資料(11月14日時点)/ 避難者数:内閣府発表資料(11月13日時点)

【第三報】長沼保育園の復旧支援を行いました

長野市は昨年の台風19号により、保育園も大きな被害を受けました。市立長沼保育園は、決壊した千曲川から約1qの距離にあり、当時一帯は3mの高さまで泥水に浸かったため、平屋の園舎とあらゆる備品は完全に使えなくなりました。同保育園はこの3月まで子どもたちを近くの他の保育園に預けていましたが、4月1日から元の園舎の隣に設置したプレハブの仮設園舎に移りました。 FIDRは長野市からの要請で、仮設園舎での保育再開に必要なデジタルピアノ、散歩用ベビーカーを兼ねた避難車、厨房器具、加湿器等を支援しました。

4月の仮設園舎での保育再開を前に市の担当の方々はFIDRに語ってくださいました。「復旧のために国からの補助を受けられる対象は建物に付随した電気水道等の設備に限られています。台風19号は激甚災害に指定されたため、一部の備品の回復については補助が受けられます。それでも保育を再開するために必要な物品はそろわないため、苦慮していました。FIDRからの支援にはとても感謝しております。」

4月中旬、仮園舎での保育が再開した矢先に、長野県は新型コロナウイルス対策として登園自粛を依頼しました。6月1日から通常保育が始まりましたが、長沼保育園に本設の園舎ができあがるのは3年ほど先とのこと。そのため入園から卒園までずっと仮設園舎で過ごすことになる子どももいますが、そうした中でも楽しく、安心して過ごせる環境のためにこの度の支援が役立つことを願っています。

避難車は、日頃は散歩用ベビーカーとして活用されています

デジタルピアノで歌を歌っている様子

【第二報】長野市の小中学校への支援を実施しました

FIDRは、台風19号で被害を受けた長野県長野市内の小中学校への支援を進めています。 長沼小学校、松代中学校、東北中学校、豊野中学校の4校では、1階部分が浸水したため、多くの備品や機材、部活動用具などが使えなくなってしまいました。
この4校の要請を受け、2020年2月、FIDRは、部活動に必要なユニフォーム、ボール、ヘルメット、テント等の用具とともに、学習環境を回復するためにヒーター、プロジェクターなどの機材を提供しました。 被災後しばらくの間、子どもたちは通常通りの授業や部活が行えない日々が続きましたが、1月までには4校とも元の校舎で授業が実施できるようになりました。今回の支援は、子どもたちが部活動や授業という「日常」を取り戻す後押しとなりました。

今後は、長野市内の保育園の復旧支援を行ってまいります。進捗は、当ウェブサイトで随時報告させていただきます。

支援されたユニフォームを着用する子どもたち

野球部にはグローブ、ヘルメット、ボールを支援

届いたばかりのグローブに喜ぶ子どもたち

【第一報】被災地域の調査を行いました

11月13日、FIDRスタッフ2名が長野県長野市の現地調査を行いました。 長野市は穂保地区等で千曲川の堤防が決壊、広い地域が浸水しました。調査日現在、700人近い方々が避難生活を余技なくされています。多くの民家で、大量の泥や使用できなくなった家財の片付けが続けられており、付近に広がるりんご畑の木々も、泥に埋もれたままになっていました。

浸水被害を受けた地域では、家財の運び出しや清掃作業が行われていました

水に浸かり、泥等が残るりんご畑


FIDRは、まず、子どもたちへの影響を把握すべく、教育関連の施設の被害や復旧見込みについて、被災地の小中学校、保育園を訪問、また、市の教育委員会にて情報収取と現状把握を行いました。
訪問した中学校2校では、最大1.8mほどの浸水被害があり、校舎の1階が今も使用できません。1階にあった備品等はすべて使えなくなり、不足する教室については仮設校舎の建設が予定されています。
また、小学校や保育園では、1.9m〜2.7mの浸水がありました。建物が使えなくなってしまい、別の小学校や保育園、集会所の施設等を間借りし、授業や保育を再開されていました。「避難所からの通学」、「いつもとは違う学校・保育園での生活」、「緊急転校」など、子どもたちにとって大きな変化を心配する声が聞かれました。


保育園では2m以上の浸水がありました(白い部分)

「中学校の玄関。ドアの色が薄くなっている部分
(1.5~1.8m)まで浸水がありました


FIDRは、子どもたちが一日も早く日常を取り戻すための支援を中心に援助活動を実施すべく、地域との調整を続け、活動を実施してまいります。