近年、アジアの国々で高い経済成長が実現しています。
その半面、貧富の格差が広がり、社会の分断や自然環境の喪失も深まっています。
それぞれの地で、真に永続的な発展が可能となるよう、FIDRは根本的な課題を見極め、必要とされる支援を現地の人々に残る仕組みで届けることを重視しています。
FIDRが支援を通じて目指すのは、支援終了後も現地の人々が自分たちの力で、より良い生活をつくりだせるようになること。そうすることで、子どもたちの生きる環境も改善され、未来の可能性を信じて歩んでいけると考えています。
FIDRが大切にしていること
FIDRは、プロジェクトの現場を歩いて、自らの目でしっかりと見つめます。地元の人々の言葉にじっくり耳を傾けます。そして、話し合いを重ねて、おたがいの理解を深め、学びあいます。こうして、FIDRと現地の人々とが、強い信頼関係で結ばれ、地域の発展をになう「人材の育成」と「人と人をつなぐネットワークづくり」が実現します。
FIDRは、課題の根本的な原因は何かを調べ、考えて、明らかにします。そして、現地の人々がどのように考え、どのような未来を描いているのかを大切にします。そうすることによって、本当に必要な支援のかたちが見えてきます。これを現地の人たちと共有しながら、支援を行っています。
FIDRは、プロジェクトの調査や実施において、各分野での経験豊かな専門家や研究者を、指導者あるいはアドバイザーに迎え、現地の人々の知識・技術が確実に向上するようにしています。そしてプロジェクトの管理・運営に関わるFIDRスタッフも、担当分野についての知識ばかりでなく、計画の立案から終了後の評価にいたるまでのマネジメント手法や、ファシリテーションの技法などを身につけ、常に専門性の高い働きを目指しています。
活動においては、現地の人材、知恵や経験、社会文化的なものも含めた資源を最大限生かします。また、現地の住民や組織のオーナーシップを最も重んじ、主体的な取り組みがされるように方向づけることを大切にしています。そうすることによって、FIDRが支援を終えたあとにも、現地の人たちが自分たちで考え、さらに地域の課題を改善していくことにつながります。
FIDRは、現地の人たちとともに目標を設定し、活動を行う中で状況に応じて計画や進め方に調整を加えつつ、取り組んだ課題が確かに改善されるようにします。その中で、現地の人たちは「自分にもできた」という体験をかさねていきます。そうした体験の積みかさねから得た学びや自信は、「モデル」となって、その他の地域にも拡がっていきます。人から人へ、そして地域から地域へ、変化の波が伝わっていくのです。
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