カンボジアのほぼ中央に位置するコンポンチュナン州は、全国でも貧困世帯の割合が2番目に高い地域です。その中でも特に貧困率が高いコンポンレーン郡では、雨季は川の増水により家の敷地や農地が冠水して生活が乾季とは一変する地域もあります。陸地がないために十分な生計手段がなく、冠水しない地域でも農業の生産性が低いために、地域全体が困窮した生活から抜け出すことが難しい状況にあります。
コンポンレーン郡では、生計基盤である一次産業(主に農業・漁業)の生産性向上は生活に直結する大きな課題です。保健・栄養の知識普及と実践による生活環境の改善や、学校に通い続けることができない子どもが多いことも課題です。
州の中心部とコンポンレーン郡はトンレサップ川で隔てられていますが橋が無く、渡し船に全ての移動を依存しているために、外部との交流・物流が制限されています。支援の手も届きにくいこの地域は他に比べて発展から取り残されており、収入向上に繋がる農業生産、保健衛生、教育、人づくりに関するニーズが非常に高く、伸び代も大きいと判断されました。
対象地域の住民が安心して生活できるよう、十分な生計手段を確立し、衛生環境や教育事情を改善することで、人口流出や出稼ぎ労働に歯止めがかかる、希望ある村作りをサポートします。
カンボジア・コンポンチュナン州コンポンレーン郡3地区
(チュロノーク地区、ポー地区、サムロンセン地区)
2023年4月~2028年3月(予定)
農業や漁業、保健・衛生、教育、ネットワーク形成など分野横断的なアプローチを通じて、生計向上と魅力的な町作りを支えます。また、栄養改善の補完や副収入を得る源となることを目指して、「ふりかけ」が現地で生産・販売されるビジネスモデルを作るべく、日本企業とともにチャレンジしています。
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