ベトナムは、FIDRが最初にプロジェクトを実施した国の一つです。近年は「活気がある国」としてのイメージが定着しつつあるこの国は、1986年にドイモイ(刷新)政策による市場経済システムを導入して以降、着実に経済成長をとげてきています。
しかし、FIDRがベトナムでの活動を始めた1991年は、折からのソ連および東欧諸国の社会主義体制の崩壊により、外国からの援助が大幅に減りました。そのため、ベトナムの財政は危機的状況におちいり、子どもや貧困層にある人々が大きな影響を受けていました。
そこでFIDRは、障害を持った子どもたちが暮らす施設や小学校の視覚障害者学級への支援を皮切りに、1993年度にハノイやホーチミンなどの都市部での活動に携わり、その翌年からは支援がより届いていない中部地域に焦点をあてることとしました。ベトナム人の75%が農村部に住んでいますが、急激な経済成長の一方で、都市部と農村部の経済格差が広がり、特に山間部における農村の貧困は現在においても大きな問題となっています。
FIDRは1998年に、中部で最大の町ダナン市に事務所を設置し、以来、ここを拠点に山岳少数民族や都市部の貧困層への支援活動を続けています。
国名 | ベトナム社会主義共和国 |
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首都 | ハノイ |
面積 | 331,230㎢ (日本のほぼ9割) |
人口 | 約9,554万6千人(日本の約7.5割)(*1) |
民族 | キン族(約85%)、その他53の少数民族 |
公用語 | ベトナム語 |
宗教 | 仏教、カトリック、ホアハオ教、カオダイ教、その他 |
1人あたりGNI | 6,930ドル(日本は44,380ドル)(*2) |
主な産業 | 農業、鉱業(石油)、縫製業、観光 |
人間開発指標順位 | 118位(189か国中)(*3) |
(*1)ユニセフ「世界子供白書2019」 (*2)世界銀行「世界開発指標」(2018年) (*3)国連開発計画「人間開発指数2019」
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