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カンボジアの学校に

栄養教育を!

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カンボジアでも「栄養を学ぶ」をあたりまえにするために

FIDRは、カンボジア教育省とともに、学校で「栄養教育」を始める準備をしています。
それは、一国の子どもたちが健康に過ごせる未来をつくる、壮大なプロジェクト。
カンボジア初のこの取り組みに、ぜひ、あなたも参加してください!

「栄養」を知らないカンボジアの人々

今、日本では、栄養について学ぶ機会がたくさんあります。学校では教科として教えられていますし、学校給食は食育の一部。健康志向も強く、栄養バランスのよい食事のレシピ本もたくさん出版されています。一方カンボジアでは、栄養について知る・学ぶ機会がほとんどありません。

栄養不良の一因は、知識不足

栄養についての知識の不足が偏った食生活につながり、子どもたちの栄養不良の一因となっています。カンボジアの人々の食事は、お腹を満たすためにご飯などの主食に偏り、野菜やおかずは不足しがち。また、お菓子やエナジードリンクでお腹を満たしてしまう子どもも多くいます。
カンボジアの子どもの平均身長・体重は、東南アジアの国々の標準を大きく下回ります。偏った食生活により必要な栄養素が不足したり、脂質や糖分を過剰に摂取したりしてしまうことが、大きな要因となっているのです。

カンボジアの朝ご飯の一例

カンボジアの朝ご飯の一例。この少量の野菜さえ残してしまうことも

体格差の図

2025年から学校で「栄養」の授業がはじまる。しかし・・・

子どもの栄養状態を憂慮するカンボジア政府は、2025 年から、全国の小・中・高校で新たに保健科目の授業を開始し、その中で栄養についても体系的に教えることにしました。
しかし、まだ栄養士という職業も存在しないカンボジア。専門知識をもつ人材が不足する中で、カリキュラムをつくり、教科書を執筆し、教えられる先生を養成しなければなりません。まさにゼロからカンボジアの栄養教育を実現するため、2016 年にFIDR はカンボジア教育省からの要請を受けて、同省の職員とともに歩み始めました。

栄養教育の開始に向けて取り組んできたこと

FIDRと教育省は2022年現在までに、「栄養」の授業をはじめるために必要なことを準備してきました。

  • 教科書づくり

    教科書づくり(2019~2022)

    2019年から3年をかけて、小学校1年生から高校3年生までの教科書原稿を完成させました。今後、教育大臣の承認を得て印刷されます。
    執筆作業は、教育省の職員とFIDRスタッフが、一緒に確認しながら進めました。
    ◎教科書の中身は、先生が使いやすく、子どもたちが興味を持って楽しく学べるよう、できるだけ写真や色を沢山使うよう工夫しました。
    ◎教科書の試案ができると学校の先生にテスト授業を行ってもらい、子どもたちの反応や先生のフィードバックを取り入れて、内容を改善しました。

  • 教員トレーナーを養成

    教員トレーナーを養成(2019~2021)

    学校現場の先生も、「栄養」を教えるのは初めてとなることから、先生たちへの研修も必要です。研修を統括するのは、教育省学校保健局の職員ですが、彼ら自身、栄養について基礎から学んだ経験はありません。
    そこでFIDRはまず、教育省学校保健局の職員への「栄養基礎講座」を実施。また、彼らが現場の先生への教育を担う「教員トレーナー」を務めることができるよう教授法などの研修を重ねています。

現場のスタッフより

教科書づくりは困難の連続でした。教育省職員の知識や経験の不足、日本人との言語や解釈の違いなどです。そこで私たちは「栄養の基礎講座」を行い、彼らに「五大栄養素とは?」など初歩から学んでもらいました。今後、現場の先生たちへの研修や将来の教科書改訂を、省の職員自身が担っていけるようにするためです。
講座を続けるうちに、「もっと詳しく知りたい」「他のことも教えて欲しい」という声が上がるようになり、講座で得た知識を自分の食生活に取り入れる職員もでてきました。こういった小さな変化が、プロジェクトを進めるうえでの喜びです。

FIDRカンボジア事務所
栄養専門家甲斐 永里

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見えてきた「栄養だけじゃない」学校の問題

新しい教科書で、現場の先生たちが栄養の授業を実施していけるよう、全国の学校に先駆けて栄養を含む保健の授業を導入し、学校保健活動を実践する「モデル校」を4校つくることにしました。
しかし・・・実際に学校へ行ってみると、子どもたちの健康を取り巻く課題が次々と見えてきました。このような不衛生な生活環境では、たとえ栄養を学んで健康的な食事をしても、効果があがりません。栄養教育だけでなく、衛生管理にも取り組む必要があることがわかったのです。

手洗い場やトイレが足りない!

手を洗う設備が無く、トイレが不足している学校がほとんどです。モデル校の一つでは、 500 人以上の生徒に対しトイレは4つしかなく、うち2つは壊れて使えませんでした。

トイレ

深刻な校内のゴミ問題

学校の敷地にプラスチックゴミが散乱し、ゴミ箱があっても分別されず、様々な種類のゴミを一か所に集めて燃やしていました。そのすぐ近くで勉強する子どもたちは、焼却煙を吸い込んでむせている、という状態でした。

ごみ問題

FIDRが2025年までに行う、
さらなる3つの挑戦

これからFIDRが目指すのは、モデル校を中心に、カンボジア全国の学校で栄養教育・保健活動が広まること。そのために、3つのことに取り組んでいきます。

  • 先生が栄養を教えるための研修を行う

    先生が栄養を教えられるようになるための研修を行う

    子どもたちが「栄養」に興味をもつためには、自分の食生活を思い起こしながら楽しく学べることが大切。カンボジアで一般的な板書と暗記中心の授業ではなく、新しい教科書を使いつつ身近な材料で作れる教材やグループワークなどの工夫を取り入れた授業にするため、先生を励まし、寄り添いながら研修を進めていきます。

  • 理想の栄養教育や環境整備を行うモデル校づくり

    理想の栄養教育や環境整備を行うモデル校づくり

    モデル校が、栄養教育だけでなく衛生管理を含めた地域全体の健康意識を育む中心となることを目指します。まずは、手洗い場の設置、手洗い・掃除の推進や、ゴミ問題に取り組む生徒のグループの活動などを通じて、学校の衛生環境を改善します。さらに、地域住民にも栄養と保健の大切さを共有し、大人たちの健康意識も高めていこうと考えています。「食育」は、全ての世代が健やかに生きるために必要であり、家庭の食卓で実践されることが何よりも大切だからです。

  • モデル校から全国へ、栄養・保健 教育の実践ノウハウを広める

    モデル校から全国へ、栄養・保健教育の実践ノウハウを広める

    教育省の職員が中心となり、他校からモデル校への視察や研修を促進し、現場の先生どうしが情報共有できるネットワークが広がることが望まれます。そのためにも、他校の先生が見学した際に、「これなら実践できる」「真似してみよう」と、ゼロから栄養教育に取り組む際のヒントが得られるモデル校にしていきます。

カンボジアの子どもたちが学校で栄養を学び、衛生的な環境で、健康に育つ――
大きくなった時、自分の子どもに栄養ある食事を作ってあげられる――
そんな未来をつくるために、FIDRはカンボジアの人々とともに
今できることを着実に進めていきます。

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あなたも「栄養教育サポーター」として
この挑戦を応援してください!

みどりサポーター

2,000円からのご寄付

きいろサポーター

5,000円からのご寄付

あかサポーター

10,000円からのご寄付

◎あかサポーター、あるいは、年間10,000円以上のご寄付をいただいた方には、感謝を込めて、カンボジアからの「Thank You Movie」をお届けします!(2023年4月以降を予定)

企業・団体パートナー

子どもたちの「栄養不良」という社会課題の解決に、ともに取り組んでいただけませんか?

1口 100,000円 からのご寄付

◎全てのご支援者様にカンボジアからの「Thank You Movie」をお届けします。
◎50万円以上のご支援企業・団体の皆さまには、年度毎の活動レポートをお届けします。

ひろめるサポーター

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ひろめるアクション2
① <「えい、よー!」と拳をあげる> 動画を撮影。これが、応援アクションです!
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#カンボジアの学校に栄養教育を #FIDR

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以下のクレジットカードの種類でのみ、お支払いが可能です。

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1. ご都合のよい金融機関にて寄付金をお振込みください。
※振込手数料のご負担をお願い致します。

口座名義 公益財団法人国際開発救援財団
取引銀行 三井住友銀行:神保町支店(普)2040999
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領収証の発行に必要なため、以下の「寄付金申込書」をダウンロードし必要事項をご入力いただいた上で、info@fidr.or.jpまでお送りください。

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お近くの郵便局で、備え付けの「払込取扱票」により払い込みいただけます。

口座番号 00180-7-15847
加入者名 公益財団法人国際開発救援財団
  • ※窓口での払込みに限り、「払込手数料」が免除となります。窓口にてお申し出ください。
    ※通信欄に「カンボジア栄養教育」とご記入ください。
    ※ご寄付者名を、感謝を込めてFIDRのニュースレターに掲載させていただきます。希望されない場合は、通信欄にその旨をご記入ください。

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応援の声

本プロジェクトに寄せられた応援の声をお届けします。

  • 私は長年、日本の学校給食や食育の素晴らしさを伝えています。日本が戦後、深刻な栄養失調から一気に復興したのには「給食」と「栄養教育」が非常に大きな役割を果たしました。カンボジアでは 資金面や学校のシステム上、すぐに給食の導入はできません。だからこそ、「栄養教育」が大事なのです。体に良い物を「選ぶ」能力を養うことが、カンボジアの子どもたちの栄養状態を改善していく近道だと思います。いまの子どもたちが栄養を学び、将来自分の子どもに健康的な食事を作れるように…というと、遠い先の話に聞こえるかもしれません。でも「子どもは家庭の伝道者」というように、子どもが学校で学んだことを親に伝えると、親もじゃあやってみようか、となるものです。そうして同じ収入の中でも、例えば食材を買う際に「こっちのタンパク質が多い方を選ぼう」など、少しずつ変化は出てくるはずです。
    国全体を動かし栄養教育を普及させるというのは、いわば国の将来を左右するほどの大プロジェクトです。そこでFIDRは単に与えるのではなく、現地の人々が自分事として捉え取り組むよう後押ししている点を、私は評価したいです。健康であることは、究極の幸せですから、カンボジアの人々の幸せに繋がるこのプロジェクトを応援しています。

    淑徳大学看護栄養学部 客員教授。学校給食の現場、北海道教育委員会を経て、文部科学省の学校給食調査官を務める。栄養教諭の指導、学校給食・食育に関する講演や、海外へ日本の給食制度の紹介を行う。

    株式会社オフィス田中
    代表取締役田中 延子 様

  • これまでに何度もカンボジアを訪ねていますが、行く度にプノンペンの一部では大きな建物ができ、道も整備され、どんどん発展してきています。一方で、FIDRが活動する郊外を訪れると、まだまだ都市部との格差を感じます。特に郊外の小学校を訪れた際には、そのギャップに驚きました。
    私たちは15年以上、FIDRを通じてカンボジアの子どもたちの「食」や「健康」にかかわる支援を継続してきました。「食」は生きる原点のため、子どもたちの栄養状態の根本的解決には、栄養教育を通じて健康的な食事を学ぶのは非常に重要だと考えます。同時に、郊外の小学校のトイレを見て、子どもたちの健康のためには衛生環境を整えることも大事だと感じました。現地に行き、実際に見て、肌で感じるということも大切だと思います。
    子どもたちの環境を改善したくても、私たちは現地のことがわかりません。その時々で現地の要望も変わるでしょう。FIDRはいま現地には何が必要なのかを教えてくれ、私たちの「何かしたい」という想いを具体的な行動に導いてくれます。今後もコミュニケーションをとり、現地のことを教えてもらいながら「的確な支援」を続けていきたいです。

    2007年よりFIDRのカンボジアの子どもの栄養改善のための取り組みを支援。これまでにプノンペンの国立小児病院での給食設備、食生活指針を活用した手作り教材の印刷、 モデル校でのトイレや手洗い場、水タンク、保健室の設置のためにご寄付いただきました。

    京都モーニングロータリークラブ会長 元廣 哲也 様/
    前田 純一 様

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FIDRとは?

正式名称は、公益財団法人国際開発救援財団。英語名の頭文字から「FIDR」と記して、「ファイダー」と呼んでもらっています。 カンボジア、ベトナム、ネパールにおいて人々が貧困から脱して地域が自立的に発展していくことができるように、様々な分野で現地に根差した活動を行っている国際協力NGOです。

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https://www.fidr.or.jp/ei-yo#link01

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