ひとつの目標を達成
ベトナム中部に暮らす少数民族カトゥー族の伝統織物づくりのグループが、協同組合になりました。FIDRがこの地での関わりを始めてから10年。伝統手工芸品の製作・販売により女性たちの収入向上を目指す当プロジェクトを開始してからは4年が過ぎました。
協同組合になることは、当プロジェクトを開始した時点からの目標でした。制度上はこれまで同好会的な集まりに過ぎなかった組織でしたが、協同組合になったことで、法人として存立できるようになりました。すなわち組織の名義で銀行口座を持てるようになるなど、公正で持続的な組織の運営が強化されます。
織物グループの女性たちにとっても、気持ちを新たに自立していくための第一歩。もともと個人や世帯でそれぞれに織物を織っていた彼女たちにとって、「織物グループの組織化」への道のりは、とても長かったに違いありません。
チームをつくり、各製作工程において各人が責任を持ち、役割を分担し業務をこなせるようになるまで、試行錯誤の繰り返しでした。
協同組合登録の日は2011年12月中旬でした。織物グループから50人が式典に参加しました。行政担当官の前で自分たちの組合をしっかり担っていくことを宣言したその姿は、誇りと自信に満ち溢れていました。