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SRI農法がもたらしたインパクトとは?

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いよいよ最終年度に入った本プロジェクト。過去2年間で4回の農民実践学校実施と、4度目のSRI農法での米収穫を目前にしている今、2人の専門家にこの農法がもたらしたインパクトについて調査を行っていただいています。

フエ経済大学のティン博士には、SRI農法を取り入れる前後での人々の生計の変化についての調査を実施していただいており、フエ農林業大学のレー博士には、SRI農法を技術的見地から調査していただき、伝統農法との違いや、本農法が山岳地域での普及に適しているかどうかを検証してくださっています。

2つの調査は1年を通して数回ずつ実施されますが、第1回目の調査を終えた2人の両専門家からは、すでに以下のような驚きの声が聴かれています。

「本プロジェクトでは、他の多くのプロジェクトと違い、農民たちに日当や物資の支給は一切行っていない。それでも、多くの農民が『隣の家がSRI農法を実施して、驚くほど収量を上げたのでうちでも試してみたい』『ぼかし作りなど、新しい技術を学びたい』など、SRI農法に非常に興味を持って農民実践学校に通ってくる。伝統農法から革新的なSRI農法への移行と、農民意識の変化をもたらした成功事例として評価できる」

「本プロジェクトは、米栽培の技術移転の裾野に広げようと、省政府と郡政府の良い協力関係づくりにも貢献している。郡政府が主体的に農民実践学校を実施するケースも出てきたり、農民の自主性を促している点からも、プロジェクト終了後の持続性が期待できる」

調査の結果をもって、SRI農法をベトナム中部から国内へ、また世界へ発信できる日も近いようです。