カンボジアの小児外科が地方にも広まってきています
2012年5月からの2年間、本プロジェクトで小児外科専門の卒後研修を受講したペン・ソパナリット医師は、現在、プノンペンから車で2時間程のところにあるタケオ州病院に勤務しています。そして、卒後研修で学んだ小児外科の知識と技術を駆使して、研修前と比べて、より多くの、より複雑な小児外科手術を行っています。
「研修受講前には、自分で手術が出来ないためにプノンペンの病院に搬送していた小児外科患者を、今では自分で手術できるようになりました。地元のタケオ州病院で治療を受けられることで、患者の負担は軽減されましたし、自分の手術でこどもが元気になった姿を見るのが、自分自身のモチベーションになっています」と、ソパナリット医師は言います。
本プロジェクトでは、地方における小児外科医療の浸透を目指して、2006年より、カンボジア保健省に認可を受けた初めての小児外科専門の卒後研修を実施し、これまでにソパナリット医師を含む17名の地方病院の医師を育成しました。ソパナリット医師のように、地方病院で活躍する当研修卒業生の姿は、カンボジアの地方にも小児外科が根付きつつあることの証です。