地方の保健センター職員により、小児外科患者の早期発見が進んでいます
6月、本プロジェクトの職員が、カンボジア北部に位置するプレアヴィヒア州の保健センター2箇所を訪問しました。
本プロジェクトでは、2014年3月、同州にて、州内の保健センター職員を対象とした小児外科基礎シンポジウムを開催しました。このシンポジウムは、地域住民に最も身近な公的医療機関である保健センターの職員に、典型的な小児外科の疾患の知識を教えて、職員が治療が必要な小児外科患者を迅速に発見し、適切な治療のために病院に搬送できるようになることを目指すものです。
今回の訪問は、シンポジウムでの学びに基づき、保健センター職員が、実際に小児外科患者の発見と搬送を行っているかどうかをモニタリングすることが目的でした。保健センター職員の知識と日常業務を確認するため、事前連絡なしに訪問しました。
結果は、大変嬉しいものでした。いずれの保健センターでも、職員は、小児外科患者の発見と搬送という自らの役目を十分に理解し、シンポジウムにて配布した小児外科疾患を掲載したポスターを参考にしながら、小児外科患者の発見に注力していました。1つの保健センターでは、シンポジウム後、月に1~2名の小児外科患者を病院に搬送するようになったと言います。
事前連絡なしの訪問を快く受け入れてもらえたばかりか、保健センター職員たちがシンポジウムでの学びを十分に活かして小児外科の発展に貢献している様子を知り、感謝と安堵の気持ちで帰路についたFIDR職員でした。
※写真:小児外科患者の搬送について状況を話す保健センター職員(写真左)とFIDR職員(同右)シンポジウム配布した小児外科ポスターが保健センターの壁に貼られている(右上)