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子育ての主役はお父さん?

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子どもの健康増進を目指す当プロジェクトでは、主に母親を対象に栄養の基礎知識の向上、補完食*づくりや家庭菜園を推進しています。対象地域は昨年度の26村から、今年度は55村に倍増しています。

さて、先日新しくプロジェクトの対象となった村を訪問したときのことです。職員はある特徴に気づきました。なんと、子ども達に食事を与えているのは圧倒的にお父さんが多いのです!

この村は、以前村があった場所にダムが建設されたため村ごと引っ越しをして作られたのですが、農作地は元の場所にあるので、片道徒歩で2時間かけて通っている人たちもいます。そして、この農作業の主役は女性なのです。それだけではなく、家に帰ったら家事も担っています。では、お父さんは?

この地域の男性は女性に比べて家にいる時間が長い、という古くからの慣習があるそうで、農業の繁忙期や力仕事が必要な時以外は、家でゆっくりとした時間を過ごすのだそうです。
そのため子どもがいる家庭では、母親が農作業をして不在となる日中、子どもに食事を与えるのは父親の役目なのだとか。裏を返せば、女性より仕事をしないということになりますが、ものは考えよう。

今後、日本で語られる「イクメン」のように子育てに熱心なお父さんを増やすというアプローチもできそうです。実際に村で実施している調理実習や地域会合では、お母さんに交じって参加しているお父さんの姿も多くみかけます。

このような機会から、労働に対する意識の変化が生まれてくるかもしれませんね。

※補完食*:生後6か月を過ぎた赤ちゃんに授乳に加えて与える食事