自慢のシステム・キッチン!
2012年よりベトナム中部のコントゥム省で展開している「子どもの栄養改善」プロジェクト。栄養価の高い離乳食づくりの調理実習では、対象となるお母さんだけではなく、お父さんやおばあさんなどの姿も見られるようになり、「家族で元気な子どもを育てていく」という家庭が増えています。
スタッフは、調理実習で学んだ離乳食を実際に作っているか、どんな工夫をしているか、各家庭をモニタリングしますが、最近目を見張るのが、お母さんたち自慢の「システム・キッチン」です。
「システム・キッチン」とは日本の台所様式の名称。一般的に調理台・流し台・収納などがコンパクトにまとまっていて、日本ではもうおなじみとなっているかと思います。それが、どのようにしてベトナム中部のコントゥム省に出現したのでしょう!?
モニタリングで各家庭を訪問するスタッフは、プロジェクトに参加するお母さんたちの変化をこう語ります。「以前の食事は食材も味付けもとてもシンプルなもので、台所が整っていない家庭が多くありました。それが、活動を通してお母さんたちが栄養価の高くて身近にある食材や調味料を理解をしていくにつれて、今まで台所になかった調味料がひとつ増え、ふたつ増えていきました。それだけではなく、以前に比べて食卓に一皿か二皿多く料理が並ぶようになったそうです。
お母さんたちの日常は、家事、育児、畑仕事と大変忙しいです。それでも、家族が、とりわけ子どもが健康でいられる基準は毎日の食事にあり、それを準備する台所にあります。台所を清潔に、使い勝手良くコンパクトに整理整頓することは、お母さんたちにとって自然な変化だったのではないでしょうか。」
調理実習やその他の活動は、お母さんたちにとっては情報交換の場でもあります。
「私の自慢のシステム・キッチン!ぜひ見に来てね!」
[キャプション]忙しい毎日でも、前よりも家族の健康や食事について考えるようになったわ。だから台所もこうやって整えているのよ。どう?いいでしょ?