ネパール学校建設 ~5校すべて完成しました~
バクバッチェラ高校の校舎完成を喜ぶ生徒たちとFIDRスタッフ
6月28日、ダーディン郡クンプール地区のバクバッチェラ高校にて、再建した校舎の完成記念式典が執り行われ、中央政府の行政官や同郡出身の国会議員の方をはじめ、大勢の地域住民が集いました。これをもって、FIDRが2016年6月からダーディン郡内4つの地区において進めてきた計5校の学校建設はすべて完了しました。
式典中、挨拶された地域の代表者は「学校ができたことは村にとってとても大きな意味を持つ」「今後は復興からその先の発展に向けて、みんなで共に頑張ろう」と述べたほか、学校建設のために寄付をしてくださった日本の方々への感謝の言葉を繰り返し述べられていました。生徒たちは学校建設の感謝を込めた自作の歌を、ダンスと合わせて披露しました。
地理的、社会的に厳しい状況に置かれている人々が多い同郡では、学校はコミュニティーが経済的、社会的に継続して発展していくための重要な役割を果たします。そのため恒久的な校舎の再建は、子どもたちだけでなく地域住民の強い願いでした。
現在ネパールでは、各地で多くの援助機関が学校建設を手掛けていますが、資材や作業員の確保に支障をきたし、計画通りに進んでいません。そうした中、FIDRが先陣を切って学校建設を完了することができた背景には、今まで同郡で地道に進めてきた地域開発プロジェクトにより培ってきた地元住民や行政との信頼関係があったからに他なりません。険しい山奥にある現場での資材運搬や施工管理には多くの困難がありましたが、地域住民とスタッフが協力し合い、完成にこぎつけました。
今回の学校建設が、地域の子どもたちの安全および学習意欲の向上につながるだけでなく、学校を取り巻く地域の経済的、社会的発展への足掛かりとなることを願います。
バクバッチェラ高校完成記念式典の様子。多くの方々が集い、完成を祝いました
山の尾根に建てられたバクバッチェラ高校
学校再建を進めてきたFIDRネパール事務所スタッフとパートナーNGOスタッフ