マレーシア研修視察~地域活性化の優良事例を学びに~
視察メンバーと訪問先のKadamaian Tourism Association(サバ州)関係者
2月18日から10日間の日程で、「ナムザン郡地域活性化支援プロジェクト」関係者による「マレーシア研修視察」が実施され、クァンナム省やナムザン郡の行政担当者、ナムザン郡内の観光や地域資源開発を担当する少数民族グループの代表者、観光開発専門家の高寺奎一郎氏など13名が参加しました。
今回の視察先であるマレーシアは、マレー系、華人系、インド系のほか、先住民や少数民族で構成される多民族国家で、世界の観光市場においては、今後最も成長が期待される東南アジア諸国連合(ASEAN)の中でもタイに続く「観光先進国」です。その先進・優良事例について、国連世界観光機関(UNWTO)や自治体、民間団体を訪問し、学びました。訪問先のひとつで、サバ州にある「Kadamaian Tourism Association」は、今年1月、ベトナムのハロン市で開催された「ASEANツーリズム・フォーラム」で「ASEANコミュニティー・ベースト・ツーリズム賞」を受賞した団体で、奇しくも「カトゥー族ツアー」を実施する「ナムザン郡カトゥー族観光組合」も同じ会場で同賞を受賞しています。
観光組合の代表を務めるトゥーン氏は「カトゥー族ツアーをふり返る機会となった。初めて外国人として異文化を体験する立場になり、私たちが目指す『家族に迎えられたような体験』をお客様に提供するには何を改善すべきか、考えさせられた」と研修をふり返りました。
また、団長を務めた、クァンナム省農業農村開発局副局長ムオン氏は「マレーシア政府が目指す持続可能な観光開発は、経済振興だけではなく地域社会や自然環境とのバランスを重視しており、ベトナムが学ばなければならない視点だ」と語り、メンバーそれぞれの立場で多くを学んだ研修視察となりました。
JICAマレーシアを表敬訪問
マレーシア観光芸術文化省を訪問し、同国の取り組みについて話を聞く視察団
国連世界観光機構(UNWTO)を訪問
サバ州のKadamaian Tourism Associationが取り組んでいるCBTについての説明を聞く視察団
CBTに参加する現地の人に話を聞く団長のムオン氏(写真右)
観光プログラムを体験する視察団。同じ体験をすることでメンバー間の共通理解と関係構築にもつながりました