ネパール大地震から4年
今日、4月25日で、2015年に発生したネパール大地震から4年が経ちました。
ネパールの首都カトマンズ近郊では、昨日の朝6時半ごろ、大きな揺れを感じました。あの大地震から4年の年月が流れているうえに、日ごろ地震を感じることがほとんどないことから、改めて防災を意識し、気が引き締まる思いがしました。
4年前の大地震の際、世界中に発信された、文化遺産である寺院などが土煙をあげて崩れていく映像でネパールを思い出す方も多いかと思います。
大地震による被害からの復旧と、国のインフラ整備が重なり、ここ数年ネパールでは建設ラッシュが続いています。建築資材を乗せた大型トラックや重機は、都市部、農村のあちらこちらで見受けられます。
ネパール復興庁によると、2019年4月現在、政府から補助金を受けて自宅再建を進めた世帯の6割強が、新しい家に暮らしています。その他の建物の復旧・再建が完了した割合は、政府関連施設は9割、教育施設・保健施設はそれぞれ約5割、考古学的遺産は2割です。
世界遺産に登録されている寺院の修復は、日本をはじめとする外国の支援によって進められている
大地震をきっかけに、建物の耐震基準が整備され、村々の家屋の構造にも変化が生じています。壁や柱は、石を積み上げるだけから鉄筋をいれたものに、屋根は、薄い石瓦を積み重ねたものからトタン板になり、村の風景は少し変わったように感じます。
伝統的な村の家屋。耐震性が弱く、大地震の際には崩れてしまった
大地震で崩れた建物がそのままになっている場所も
新しい家にはこれまでにはなかった鉄筋が使われている
学校の再建も、各地でスピードを上げながら進められています。FIDRも現在、ラメチャップ郡において、2つの小中学校の校舎再建に取り組んでいます。これらの学校の子どもたちは、今なお、地震後に地域住民が協力して竹やトタン板で造った簡易校舎で学んでいます。
FIDRは、子どもたちが雨風にさらされず、将来起こりうる地震に対して不安を抱かず過ごせる安心・安全な学習環境を、一日も早く実現することを目指します。