インターンで感じたこと
こんにちは。東京外国語大学カンボジア語専攻1年の伊藤成美と申します。2月3日からFIDRの小児外科支援事業にインターンで参加させていただいております。
インターンが始まってから1週間が経ち、病院の医師や看護師の方々とお話ししたり、パソコンに向かって仕事をしたり、FIDRのミーティングに参加したりして、NGOの仕事の様子を少し知ることができました。わからないことも多々ありますが、プロジェクトマネージャーの佐伯さんや教育係のラタナさんをはじめとしたスタッフの方々が丁寧に教えてくださり、たくさんのことを学ばせていただいております。
まだまだ病院の現状を把握しきれてはいませんが、私が想像していたよりも多くの問題を抱えていると感じました。私が気づいたことは3つあります。
1つ目は、衛生環境が整っていないことです。病室は窓やドアが開けたままになっているため、虫や砂が入ってきます。その中で処置が行われています。また、手術室は清潔に保とうという考えはあるものの注意が徹底されておらず、小さな虫が飛んでいるのを発見したときは驚きました。
2つ目は、患者さんのプライバシーに対する配慮が欠けていることです。病室は男女一緒でベッドの間にカーテンはなく、その患者さんやお見舞いに来ている人から見えてしまいます。女性で、お尻に患部のある患者さんの処置が他の人から見える状態で行なわれていました。
3つ目は、医師や看護師が仕事中に患者さんの近くでおしゃべりをしているということです。患者さんやその家族は静かに過ごしているのに、医師や看護師は大きな声で話しています。処置の途中に目を離すこともあり、自分が患者の立場だったら不安だと思いました。
特に、医師や看護師は患者さんの声を通じて、患者さんのために配慮すべきことに気づけるのではないかと思います。これから患者さんと話す中で、もし気になることがあれば医師や看護師にできるだけ伝えるように声をかけたいです。日本では当たり前のことも、カンボジアでは考え方や感じ方が違うと思います。患者さんが快適に過ごせるように、この病院に関わる多くの人たちに話を聞いて理解を深めていきたいです。
活動に参加させていただく中で、FIDRのスタッフと病院のスタッフがよい関係にあることが、活動を進める中で重要だと感じました。病院の中を案内していただいたとき、ラタナさんは医師や看護師に声を掛け、とても仲良く話していました。よい関係が築けているからこそ、彼らと話し合い、一緒に病院を良くしていこうという体制がとれているのだと思います。
残り3週間のインターンを通して、現場でのFIDRの活動を学び、病院のために自分ができることを実践していきたいと思います。
伊藤成美
(写真:外科ナースステーションで外科のティアラー看護師と話す伊藤さん(写真右))