栄養教育は、まず「より良い学校づくり」から
視察先のコ―・クロウ小学校にて。視察した先生方の質問に答える同校の校長(右)
2025年に全国で栄養についての授業が実施される際のモデル校となることを目指し、今年度から、コンポンチャム州の4つの小・中高校で栄養教育を始めていきます。これに先立ち昨年度は、3校で様々な研修を行いました。栄養教育の実現には、校長の理解とリーダーシップが欠かせません。また、子どもやその家族の健康改善につなげるには、地域の人々との連携も大切です。そこで12月には、3校の校長と教員計16名が、シェムリアップ州の2つの小学校を視察しました。両校は校長が優れたリーダーシップを発揮していることで有名です。
1校目は、6千人以上の児童が通い、過去にJICA(独立行政法人国際協力機構)の支援を受けた学校。日 本の小学校もお手本にしており、靴箱に整然と並べられた運動靴や、児童が当番制で掃除し清潔に保た れたトイレなどを見て、視察した先生方はとても驚いていました。
2校目は、全国で3つしかない全日制の学校の一つ。全国的にも珍しく、昼食として給食を提供していま す※。校長は、給食運営にあたり国際機関の支援を受けつつも、保護者からは給食費を、地域の人々か らは食材等の提供を得ることに成功しています。また、菜園づくりなどの取り組みを積極的に行っていました。
「 彼らができるなら、自分たちにもできるはず!」と感じた視察した先生方。視察後、今後どのような取り組みをしていくかを話し合い、少しずつ変化が見え始めています。