【最終報】インドネシア地震の被災地で、仮設住宅70棟が完成しました
完成した仮設住宅の前で。入居者(右の女性)と設置作業に携わった現地NGOの職員
ロンボク島で2018年7月から8月にかけて発生した群発地震。島の北部一帯で40万人以上の住民が避難生活を余儀なくされることになったにもかかわらず、行政や民間の支援は極めて少なかったため、FIDRは同年12月より現地のNGOと共同で仮設住宅の設置を進めました。
この仮設住宅は、竹材によるバンガロースタイルの造りでした。現地ではプレハブの仮設住宅もありましたが、それに比べて風通しが良く、明るいだけではなく、低コストでできあがり、環境にも優しいという点で、当地の状況に適していると判断しました。
仮設住宅の提供先は、高齢者や障がい者の世帯を優先して選んだ70世帯でした。当地では11月から3月まで雨季となりますが、現地のスタッフは作業のペースを落とすことなく設置を進め、2019年6月に70軒目の設置工事が完了しました。
「地震で家をなくしてしまいました。田んぼに掘っ建て小屋を建ててしのいでいましたが、雨が降るたびに、屋根から雨水が漏れて、床下にも水が入り込んでいます。今、このような丈夫な仮設住宅に住むことができて快適です」(スティアナさん、80歳、男性)
「地震が発生した後、避難者のキャンプに身を寄せましたが、また地震が来るのが怖かったです。この仮設住宅を建ててくれて、大変助かりました。今は安心して過ごしています」(スマイニさん、65歳、女性)
「地震で家が壊れてしまいました。小さい子どもがいるから、とても心配しましたが、今は安心して暮らせていますよ」(ナスルムさん、50歳、男性) といった声が、現地の住民から寄せられました。
これをもって、ロンボク島での緊急支援活動を完了いたしました。この度の支援活動は、皆様からの温かいご寄付ならびに募金により実現することができました。心より感謝申し上げます。
周囲に壊れた家屋やがれきが残る中、設置工事は進みました。
通気性が十分にある竹材の仮設住宅70棟が完成しました。