FIDRのベトナム中部少数民族支援の成果が地元紙で取り上げられました
ダナン市に事務所を開設した1998年以来、FIDRはベトナム中部クァンナム省ナムザン郡に暮らすカトゥー族をはじめとする山岳少数民族を支援してきました。2016年8月から今年8月までは、独立行政法人国際協力機構(JICA)の「草の根技術協力事業」として、ナムザン郡における地域振興事業を実施し、少数民族が主体となった特産品づくりに取り組みました。10月22日、FIDRはJICAベトナム事務所の協力を得て、オンライン事業報告会を開催し、観光総局をはじめとする行政機関、大学、援助関係者、旅行会社など60名以上が参加しました。その様子が地元紙に取り上げられ、FIDRの事業は「持続可能な開発モデル」として紹介されました。
「地域資源を活用した特産品づくりを目指してきた同事業により、活動に参加した住民は事業期間4年間で、230を超える商品を開発し、87,000ドルの収益を生みました。
その収益の多くを占める織物製品は、2001年より続くFIDRの支援のたまものです。少数民族の女性の『民族の宝である伝統織物を次世代に繋ぎたい』という声を受け、すたれかけていた織物技術を蘇らせ、織物の商品化と販売を支援してきました。その後、2012年から同地域で行われた観光開発事業、そして、2019年に結成された中部少数民族7民族17グループによる織物ネットワークの結成により、伝統織物の更なる振興と販路の拡大につながっています。現在は、織物ネットワークの参加グループは18グループに増え活動を続けています。
また、今年は新型コロナウィルスの影響がある中、発注された商品を村々から集め予定どおり市場へ運ぶサービスも確立しました。
ベトナム観光総局副局長のハ・ヴァン・シウ氏は、ベトナム国内で広く活用できる持続可能な発展モデルとして、「この地域住民がオーナーシップを発揮することができるナムザン・モデルを高く評価する」コメントしました。
小数民族で運営するナムザン郡協同組合の代表を務めるブリウ・トゥーン氏は、「プロジェクトによって村から村へ、そして人から人への、開発商品を通じたつながりができた」と語りました。
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