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カンボジアと日本をつなぎ、オンライン医療勉強会を開催しました

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小児外科支援プロジェクトでは、カンボジア北東部にあるクラチェ州病院を拠点に医療サービスをより良いものにする為に、外科医や病院職員の教育に力を入れています。そのひとつが、日常業務を見直すための院内研修です。職員同士が病気や治療方法について、それぞれの知識や経験を共有し、意見交換を行うことで業務を振り返る時間を持つとともに、他の職員の好事例を取り上げることで、診療レベルの向上へと繋げています。その一環として、3月11日に、日本の麻酔科医・小橋友理江先生とクラチェ州病院手術部の外科医や看護師たちとつなぎ初めてオンライン勉強会を実施しました。

勉強会は、「帝王切開の麻酔方法」をテーマとし、麻酔処置の流れ、患者から取得すべき同意書、実施すべき術前検査、術前の食事・飲水制限、麻酔薬の種類や使用方法等において、カンボジアと日本の間の違いについて活発な意見交換が行われました。特に、帝王切開を受ける患者において、全身麻酔と脊椎麻酔のどちらを選択するかを判断する基準や、用いる麻酔薬の違い、また患者の麻酔レベルを判定する方法の違いには関心が高いようでした。職員からは、「手術の緊急性に応じて麻酔方法を使い分けていることが分かり、とても勉強になりました」という声があがりました。一方で、患者から取得する同意書の種類や、術前に行われる検査の種類、食事制限の時間には大きな違いがないなど、お互いにいくつもの発見がありました。

クラチェ州病院職員からは、「自分たちの麻酔方法を日本の医師に説明することで、自分たちには当たり前のことが日本など他の国では異なる場合があると具体的に理解できてよかった」という声も聞かれ、自身の技術や知識を振り返る貴重な機会になりました。

カンボジアにおいても、新型コロナウイルスの感染拡大によって、移動が制限されるなど、本プロジェクトの活動にも影響が出ています。
小橋先生からは「このような勉強会を続けていくためには、安定したインターネット環境が必要です。カンボジアでも、インターネット環境が整いつつあり、今回の勉強会でこのようなオンライン勉強会を問題なく行う事ができると分かってよかったです。今後も継続的に続けていく必要があると思います」と感想を頂きました。時代に即した方法を模索しながら、今後も外科医や病院職員の教育に力を入れていきます。

(写真/ 向かって右:麻酔科医・小橋先生、左:クラチェ州病院手術部の職員、当プロジェクト現地事業担当アリウン、当プロジェクト担当キムラタナ)

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