農民組合が新たにSNSマーケティングにチャレンジ!
農家の生活改善を目的としたコンポンチュナン州農村開発プロジェクトでは、同地域に拠点を置く農民組合4団体を対象に、これまで組織運営能力及び事業実施能力の両面から、能力強化支援を行ってきました。
プロジェクトを通して、簿記、農産物生産・生産管理、事業計画・予算策定など、さまざまな研修を実施してきましたが、その一つとして、昨年度はマーケティング研修を実施しました。そして昨年12月に行った同研修において、FIDRスタッフと担当講師は、農民組合のメンバーにFacebookを活用した商品の宣伝を提案しました。Facebookは今、カンボジアで最も人気のあるソーシャルメディアだからです。
農民組合のメンバーは早速Facebookのライブ配信を試してみました。ライブ配信では商品を実際に見せながら紹介することができ、また視聴者からの質問やコメントにもリアルタイムで答えることができるという利点があります。しかし、カンボジアの農村部ではインターネット接続が不安定で、頻繁に配信が途切れてしまいました。
そこで、彼らは月に2,3回、組合のFacebookページに商品の写真や動画を投稿し、商品を紹介していくことにしました。その結果、現在に至るまでに、新規客からの注文だけでなく、販売パートナーの数を増やすことに成功しました。幾つかの組合は、複数のバイヤーと定期的な卸契約を新たに結びました。
現在カンボジアでは、ソーシャルメディア・マーケティングがとても重要な役割を果たしています。特に新型コロナウイルスの感染が広がる中、その重要性がより認識されるようになっています。農民組合のマーケティングが今後さらに強化され、自立的な経営ができるようになり、地域の発展や人々の生活改善に貢献できるよう期待しています。