実験から学ぶ、清涼飲料水に関する動画を作成しました
カンボジアでは近年、砂糖の過剰摂取が問題視されています。肥満や虫歯などを予防する取り組みの一つとして、教育省は一昨年、全学校に対して売店の食品に関する取り締まり指示を出し、エナジードリンクやジュースなど、砂糖を多く含む飲料の販売を禁止しました。しかし、実際には指示に反して販売している売店や、学校のすぐ近くにある商店では簡単に買うことができてしまいます。そこで、なぜそのような飲料を飲みすぎると体に良くないのか、どれだけの砂糖が入っているのかを生徒や売店の方々に知ってもらうために、FIDRは今回実験ビデオを制作しました。
清涼飲料水の多くに砂糖が含まれることはよく知られていますが、食品ラベルを見るだけで実際にどれくらいの量の砂糖が入っているかを理解することは容易ではありません。実験では、コンロの上に置いた小さな鍋に清涼飲料水を注ぎ、水分がすべて蒸発するまで加熱しました。その後、鍋に残った砂糖を計量器で測り、様々な清涼飲料水に含まれる砂糖の量を比較しました。
実験の結果、清涼飲料水には多くの砂糖が含まれていることが目に見えて明らかになりました。特に、エナジードリンクを蒸発させたものは、着色料によって色が濃く変化し、強烈な匂いを発していました。
実験現場にいたFIDRカンボジア事務所のスタッフも実験結果に驚いた様子で、
「私はエナジードリンクが好きで、毎日少なくとも2缶飲んでいます。しかし、今回実験を見て、驚きました。今後は、飲みすぎないようにし、エナジードリンクが大好きな兄にもこの情報を伝えたいと思います。」と感想が寄せられました。
今回制作されたこのビデオは、栄養教育活動やSNSで発信されるとともに、教師や保護者、学校の売店の方など、幅広い層に見てもらう予定です。FIDRはカンボジアの多くの人々がこのビデオを視聴し、健康によい食生活を選ぶきっかけになることを願っています。