現場の先生たちと一緒に、教科書制作を進めています
テスト授業は実際の食材を使って行いました
FIDRはカンボジア教育省とともに、2025年度から始まる栄養教育の教科書制作に取り組んでいます。2019年から少しずつ進めてきた小・中・高12学年分の執筆活動も、残すところあと4学年分となりました。
実は、執筆を担当している教育省の職員の大半は、学校で教えた経験がありません。従って、現場の実態を踏まえた教科書にするためには、教員らの意見を聞くことも重要な制作過程の一部です。今回は完成した最初の教科書の試案をもとに、FIDRが活動するモデル小学校の3年生と6年生で、先生たちに「テスト授業」をしてもらい、意見交換を行いました。
まずは、執筆担当者たちが教科書の内容やコンセプトを先生たちに解説し、理解してもらいました。その後、児童にも理解できるように文章が書かれているか、挿絵が適切かどうかなどを一緒に確認しました。
後日、先生は実際に児童に対して授業を行い、児童の反応も含め様々な意見を出してくれました。「今回は時間内に終えるのが難しかったが、もっと研修を受けて慣れればできると思う」「掲載の写真が分かりづらかった」「教員用の指導書に、もう少し情報を記載してほしい」「補助教材を使用するのが難しかった」などの意見が挙げられました。
今後は、これらの意見も踏まえて試案を改善し、先生たちが使いやすく、子どもたちが楽しく栄養を学べる教科書に仕上げていきます。
現場の先生(左)から意見を聞くFIDRスタッフ(右)
教科書の試案を使用したグループワーク中の児童