国の推薦を受け、「メコンツーリズムフォーラム」でFIDRが事例を発表しました
FIDR は、10月10~13日に開催された「メコンツーリズムフォーラム2022」に参加し、事例発表などを行いました。
「メコンツーリズムフォーラム」は、「大メコン圏」と呼ばれるタイ、カンボジア、ラオス、ベトナム、ミャンマーの 5 カ国と中国の一部の地域を合わせたメコン川流域一帯が、一つの観光地として認知度を高め、ネットワークをつくって互いに地域の観光業界を盛り上げようと、観光事業の事例発表やマーケティングに関する情報共有などを行うイベントで、コロナ前には毎年実施されていましたが、今年は約5年ぶりとなる開催となりました。今年はベトナム中部のクァンナム省でおこなわれ、各国の観光局、専門家、旅行業者など250以上もの団体が集まり、展示会やパネルディスカッション、デモンストレーションなどを行って、お互いの情報を共有しました。
多くの伝統工芸製品を販売しました
ユニークな文化は多くの人々の関心を集めました
FIDRは、ベトナム観光庁から推薦を受けてこのフォーラムに参加し、同省のナムザン郡で少数民族カトゥー族とともに行ってきた「コミュニティー・ベースド・ツーリズム(CBT:地域資源を活用した自立的な観光開発)」について事例共有した他、ナムザン郡共同組合が、カトゥー族をはじめとする中部山岳少数民族の作った製品を展示したり、織物職人やかご職人による実演を行いました。
13日に実施されたツアーでは、世界各地のメディアら約25名がナムザン郡の「少数民族カトゥー族ツアー」に参加し、少数民族自身が運営するCBTを体験するとともに、各国のCBTに関して意見交換を行う機会となりました。
同フォーラムに参加したFIDRベトナム事務所の大槻所長は、少数民族カトゥー族によるCBTやFIDRへの反響が大きかったと言います。
「フォーラム参加者同士の意見交換は、持続的コミュニティー観光開発の話題で持ちきりでした。FIDRがカトゥー族とともにCBTに取り組んだ10年前には、大型観光開発のトピックスが主流であり、『こんな小さなコミュニティーが観光をするなんて』とやや冷笑されていましたが、今、こんなにも評価されています。FIDRが進めてきた小さな地域の取り組みは間違ってなかったな、と実感しています。13日のカトゥー族ツアーの後は、フィリピンやフランスなど世界各国からも自国でも紹介したいとたくさんメールが届いています。少数民族による持続的な観光開発の先行事例ともいえるカトゥー族ツアーが、ますます注目されていくのではないかと感じています。」