「参加型開発」をテーマにスタッフ研修を行いました
FIDRネパール事務所は、当プロジェクトに携わっているチーム全員を対象として、「参加型開発」をテーマにスタッフ研修を開催しました。
当プロジェクトもそうなのですが、地域総合開発プロジェクトは一般的に対象地が広大で、スタッフ一人当たりの担当範囲が広いのが特徴です。そのため、プロジェクトに携わる一人ひとりが地域総合開発や参加型開発について正しく理解し、かつ実践できるファシリテーターであることが求められます。
そこで、参加型開発の考え方及び実践のためのスキル、ファシリテーターとして持つべき姿勢・振る舞い方を全員で学び、共通理解を持つことを目指し、参加型開発の第一人者を講師に迎え、この度研修を開催しました。
5日間、毎日朝から晩までというタフなスケジュールではありましたが、新しいチームの土台をつくる、非常に充実した機会となりました。
参加したプロジェクトマネージャー、グン・ビル・ネワール職員より:
研修の主な目的は、「地域の人々主導の参加型開発」などの重要な概念を学ぶことや、参加型開発を行うためのツールやスキルを学ぶことでした。プロジェクトにとても役立つ、ファシリテーターとしてのかかわり方を興味深く学ぶことができました。
例えば、貧しい人が”なぜ私は貧しいのか”と考えたその日から貧困削減は始まるので、私たちファシリテーターは「”考えること”をサポートする」役割を担うのが重要だということ。また、私たちは知らず知らずのうちに弱者を責めてしまうことがある――つまり、貧しいことそれ自体、あるいは、怪我をして収入が得られなくなってしまったことをその人のせいにするなど、時に意図せずにその人を責めるようなかたちになってしまうことがあるので、言葉を発する前によく考える必要があるということ。さらに、人は気付いて初めて行動を変えることができるので、説明して相手に頭で理解してもらうだけでなく、気付いてもらえるように働きかけていくことが重要である、ということなどを学びました。
プロジェクトマネージャーとして、今回の研修を、自らの知識、スキル、振る舞いをより向上させていくための絶好の機会と捉え、地域総合開発プロジェクトを成功させるという私の使命をこれからも全うしていきます。
野外でも研修を行いました
研修に参加したスタッフ一同。 前列中央がグン職員