ベトナムから行政職員や地域リーダーらを招へい。様々な地域振興事例を学ぶ研修を実施
資源環境への配慮や活用の仕方についての説明をきく研修参加者たち
2023年4月2日~15日までの14日間、FIDRは、クァンナム省や同省内の事業を実施している郡の農業農村開発や観光担当の行政官たちと、観光協同組合や織物協同組合のリーダー、住民の自主的なグループのリーダーといった草の根レベルのリーダーたちを日本に招へいし、視察研修を中部・関西地域で実施しました。FIDRベトナム事務所職員も含め総勢12名による本研修は、地域資源を活かした地域観光経営や、様々な分野の活動を通して地域振興を推進する過程で生じた課題への対処や、都市や企業など外部との協力体制構築、政府や自治体による住民活動の後方支援のあり方、持続可能な地域振興の仕組み作りについての様々な事例を学ぶことによって、参加者たちが、自分たちの地域に適した地域産業基盤構築のアプローチを見出し、今後の活動に活かしていくことを目的としました。
以前から伝統織物という共通点で交流がある三重県松阪市では、竹上市長自ら温かく迎えて下さり、ブランド課の職員からは松阪もめんのブランド展開について説明をうけました。クァンナム省の行政官のひとりは「松阪市のブランド活用を学び、今後も様々な文化の交流の場面で協力できればと思っています」とコメントしました。岐阜県では、白川郷や高山市を訪問し、世界遺産や無形文化財の保存や管理に携わっている人たちへの訪問・交流を通して、自分たちの生活や伝統を守りながら、いかに伝承していくことができるかをつぶさに見てその知恵を知ることができました。また、山崎製パン京都工場を訪問し、食品の衛生管理や生産体制等についても学ぶことができました。新たなアイディアを得た研修員たちの帰国後の活躍と今後の事業展開が期待されます。
*当事業は、独立行政法人国際協力機構(JICA)の草の根技術協力事業として実施しています
山崎製パン京都工場を訪問・視察