【8/31】【FIDR 現場レポVol.4】 手術ミッションが起こした「チェンジ」~カンボジア小児外科の現場から~を開催しました
スクリーンショットによるイベント参加記念撮影
8月31日、FIDRは、「カンボジア小児外科支援プロジェクト」に関するオンラインイベントを開催しました。スピーカーはプロジェクト・マネージャーのアリウン職員で、現場の活動に携わったJICA海外協力隊の海老澤隊員(看護師)、青木看護師をゲストにお迎えしました。
アリウン職員からは、小児外科について、対象とする疾患、患者が子どもであることによる診療の特徴、カンボジアと日本の違いを説明しました。また、FIDRの小児外科支援プロジェクトの目的や概要を紹介しました。
続くアリウン職員、海老澤看護師、青木看護師による座談会では、当プロジェクトの活動として、6月に行われた「手術ミッション」を取り上げました。
手術ミッションでは、3日間で200名超の患者を受け入れ、うち約50名が手術を受けました。海老澤看護師と青木看護師は、患者の受付や術後患者の観察、手術への不安や痛みを和らげるために行ったレクリエーションを担当され、その様子を紹介くださいました。
また、心に残ったこととして、海老澤看護師は「日本ならもっと早い段階で手術を受けているだろう症状の患者が、この手術ミッションで初めて手術を受けることができたのが印象的だった」、青木看護師は「日本では患者の心情に配慮して治療を進めるが、カンボジアではそうではなく驚いた。その中で、日本的な考えを伝えるべきなのか?など、医療支援の在り方を考えさせられた」と語りました。
最後にアリウン職員が手術ミッションによって起こった「チェンジ」として、「最初は、多数の患者を受け入れるオペレーションを担うことに不安がっていた医師や看護師たちが、能動的に行動できるようになり、自信と達成感を得た」と伝え、「州病院スタッフが自分たちで課題を見つけて解決に向け行動できるよう、FIDRがこの地で6年間まいてきた種から芽が出てきていることを感じた」と締めくくりました。
質疑応答では、「看護師としての業務範囲が日本とカンボジアで違うのはなぜなのでしょうか?」「今後のカンボジアの医療への展望はありますか?」など、様々な質問が寄せられました。
当日は60名近くの方がご参加くださり、「今までFIDRについて何も知らなかったが、カンボジアでどのような支援や援助をしているかを知り、素晴らしいと思った」「カンボジアの医療について、看護師の業務の違いの他、医師の患者への向き合い方など、細かな部分まで日本とは異なる点が多くあり、大変興味深かった。」などの感想が寄せられました。
座談会の様子。画面右側上からアリウン職員、海老澤看護師、青木看護師
※本イベント録画のアーカイブ配信は、以下のURLからご覧になれます。
https://youtu.be/tfagtWLhRi4
(2023年9月末までの公開を予定)
本イベントで取り上げた「手術ミッション」にボランティアとして参加された看護師・青木映南さんのご寄稿を、ウェブサイトに掲載しています。
▼青木さんのご寄稿第はこちら▼
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