もうすぐお目見え、カヨン族の観光ツアー
大自然を背景に里山の中にあるカヨン族の村
ベトナムのクァンナム省では、多くの少数民族が独自の伝統文化や生活様式を大切にしながら暮らしています。FIDRは15 年ほど前から、そのような地域資源を活かした体験型の観光ツアーを少数民族の人々自身が開発・運営することで、暮らしや伝統文化を守りながら地域の発展を目指す「コミュニティー・ベースド・ツーリズム(以下、CBT)」に取り組んできました。
その先駆者ナムザン郡のカトゥー族の成功事例をみて、昨年から、省内の新たな10か所でCBTに取り組む村が次々とでてきました。試験的にお客様を迎えるモニターツアーを繰り返し、観光ツアーの改善を図っています。
その一つが、カヨン族です。
ツアーでは、カヨン族の文化や伝統的な生活を体験できます。
例えば、伝統料理をカヨン族の人たちと一緒に味わう、ホウキ作りや伝統的なビーズのアクセサリー作り等を教えてもらうなどがあり、体験できる内容は、季節やその時々により異なります。
カヨン族の人々手作りの伝統料理を味わう
お米の籾摺り
家の屋根作り
木や葉っぱを編んで作った屋根を使用した家
ビーズアクセサリー作り
今は笑顔でモニターツアーのお客様をおもてなししているカヨン族の人々ですが、当初は緊張してなかなかできませんでした。しかし、「どうすればお客さんが喜んでくれるのか」を考え、モニターツアーを重ねながら試行錯誤していくうちに、自然と笑顔でお客さんと接することができるようになっていきました。それだけでなく、ぬかるむ道や階段などで積極的にお客さんの手を取って案内するなどの心遣いもできるようになったのです。
この村では、来年度には正式な観光ツアーを開始できるよう、現在は看板作りや行政・旅行社等とのやり取りなど、準備が最終段階を迎えています。国内外からお客様を迎える日は、もうすぐです。