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タイのCBTの先輩から学ぶ!視察研修を行いました

2024年12月11日から18日にかけて、ベトナムのクァンナム省で観光や地域振興に携わる行政官や住民リーダー、FIDRベトナム事務所スタッフの総勢14名が、少数民族の地域資源を活かした観光開発(Community Based Tourism。以下、CBT)を通じて地域振興を進める事例を学ぶため、タイ国のチェンマイ市で視察研修を行いました。

タイは東南アジアの中でもCBTの先駆者的存在で、少数民族のツアーだけではなく、様々なタイプのエコ・ツアーを住民たちが自主的に運営しています。また、地域資源を活かすために行政-民間-大学の連携が活発で、特産品の開発や外国人観光客の受け入れなどで優れた実績をあげていることから、先進地域の事例の学びを得るために、今回の視察先に選ばれました。

チェンマイ市に入った一行は、まずいくつかのCBTサイトを訪問し、村歩きやトレッキング、伝統的なタイの草木染の手織り体験などを通じて、それぞれのCBTサイトでの観光ツアーの開発・運営の経験、地域資源を守りつつ最大限に活用する方法、さらには地域の人々を活動に巻き込む手法などについて学びました。その中でも参加者にとって特に大きな学びとなったのは、チェンマイ市のCBT実践者は、観光開発を通じて自分たちの伝統文化を守り、次世代に継承することを一番大事にしつつ、それらを住民が充分に理解共有していることでした。

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タイ最高峰ドイ・インタノン山麓の村をトレッキング

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伝統シルクの織物体験

その後、チエンマイ市内にあるチェンマイラジャパット大学を訪問しました。この大学は地元のCBTサイトの開発やCBT関係者のネットワーク構築に貢献していることから、官・民・学の協働事例について説明いただきました。

民間セクターでは、地域の伝統手工芸品を販売する店舗を訪れ、地域資源を活かした特産品をどのように開発しているかや、その販売網を広げるためのノウハウを学びました。伝統手工芸品を例にとると、タイ人に好まれる色彩やデザインと外国人が好むそれは異なります。そこで同店では、この違いを念頭に置き、グローバルとローカルそれぞれのマーケットに向けて異なるデザインの商品を開発していました。開発のプロセスには、地元の人々も参画しています。このような具体的な事例は、参加者にとって大変参考になるものでした。

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チェンマイ市の大学関係者と視察参加者たち

チエンマイでの滞在は8日間と限られたものでしたが、参加者は多くの学びを得ることができました。温かく歓迎してくれた方々に感謝申し上げます。研修で得た学びや気づきは、今後のクァンナム省での地域振興の大きなヒントになり、今後活動に活かしていくことが期待されます。

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