クァンナム省に暮らす少数民族の「宝」を探検しよう！
ベトナムのクァンナム省には、カトゥー族、カヨン族、ムオン族、バノン族など、多様な少数民族が暮らしており、それぞれが独自の文化や「宝」を大切にしながら生活しています。10年前からFIDRはカトゥー族とともに地域の「宝」を発掘し、その魅力を地域活性化につなげる活動を行ってきました。今では、彼らはその「宝」を活かした体験型の観光ツアーを自ら開発し、運営できるようになりました。カトゥー族の成功をみた他の少数民族は、「自分たちにもできる！」と次々と「宝探し」活動をはじめ、観光開発に挑戦しています。
昨年から、省内の９つの地域で５つの少数民族が主体となり、宝を探し、磨き、観光ツアーを通じてその魅力を伝える取り組みが広がっています。試験的にお客様を迎えるモニターツアーを繰り返し、ツアーの改善が進んでいます。
例えば、フックソン郡ではバノン族と大自然を満喫できるツアーが体験できます。
ナムチャーミー郡では、カヨン族と焚火を囲み、みんなでダンス！
バックチャーミー郡ではカヨン族の伝統的な暮らしを体験できるだけでなく、ムオン族と大自然の中でサイクリングすることもできます。
今では、少数民族の皆さんが笑顔でモニターツアーのお客様をおもてなししていますが、最初は慣れないことが多く、大変なこともありました。しかし、最初に観光を通じた地域づくりに挑戦したカトゥー族はそのノウハウや手法、自分たちが経験した困難の乗り越え方などを惜しみなく、他の少数民族の人々に伝えてくれました。
さらに、少数民族同士で、お互いの村へ研修ツアーとして訪問したり、情報交換をしたりと、地域づくりや観光開発を学び合う取り組みも行われています。そうして、クァンナム省内の5つの少数民族が互いに協力し合いながら、それぞれの大切な伝統文化を活かした、住民主体の、人と地域が輝く観光ツアーが次々と生まれています。地域の人々は皆本当に楽しそうに活躍しており、観光客に織物やかご作り、農作業、伝統舞踊などを、自信をもって伝えています。活き活きとしたその表情は、楽しそうです！
カヨン族と一緒にホウキ作り体験
少数民族からも多くのご感想が聞かれています。
「ムオン族の村は小さいけど、大昔から大切にしてきた伝統文化や習慣があります。これらを皆さんに伝えられることがとてもうれしいです。自分たちがいつも何気なく通っていた道が、今では観光客が楽しんで自転車で通る道になったなんて、誰が信じられるでしょう」
ムオン族の村でサイクリングできるツアー
「バノン族の村は、クァンナム省の中でも、一番奥深い場所にあります。それでも、他の地域から訪問客を迎えることができて、とてもうれしいです。まだまだ村の良さを伝えるのは簡単ではありませんが、宝探しをどんどん進めて、いつか多くの観光客の皆さんに、たくさんの地域の宝を伝えたいです」
バノン族の村の大自然を堪能できるツアー
ぜひ、クァンナム省を訪れて、少数民族の「宝」を体験してみてください！
