東栄町の人々がナムザン郡で感じた「共通の思い」
ベトナムのクァンナム省ナムザン郡と愛知県東栄町。遠く離れた2つの地域が、共に観光を通じて魅力を発信するために、昨年から「観光まちづくり」を学び合う交流プログラムを実施しています。昨年11月、ナムザン郡の行政代表者やカトゥー族の観光協同組合メンバーが東栄町を訪れました。これに続き、今年2月には、東栄町観光まちづくり協会の関係者がクァンナム省を訪れ、交流と学びあいを深めました。
ナムザン郡でカトゥー族のツアーに参加した東栄町視察団一行
今回、東栄町視察団はナムザン郡を中心に少数民族が暮らす村々を巡り、カトゥー族の伝統舞踊「トゥン・トゥン・ヤ・ヤ」や伝統料理、織物体験、洞窟探検などを通じて、カトゥー族のリアルな生活を体験しました。
カトゥー族の生活様式を体験していただきました
洞窟探検など、様々な体験を通じて、ナムザン郡の「宝」を発見しました
11月にナムザン郡関係者が東栄町を訪問したときと同じように、視察や住民どうしの対話を通じて、共通点や課題についてお互いに多くの気づきが得られました。両地域とも、住民が誇る「宝」である伝統文化や自然、技術を大切にしながら、観光ツアーやまちづくりを進めています。「何気ない日常生活」こそが観光の大きな魅力であるという考えは、両地域に共通しています。
また、観光が暮らしと密接に結びついており、住民が自分たちの生活や地元の魅力に共感し、誇りを持つことの大切さも確認されました。その共感が広がることで、外部にもファンが増え、地域おこしの持続的なサポーターが増えていきます。
さらに、観光開発には、地域全体を巻き込むことが不可欠です。住民や関係者が協力することでコミュニティの力が強まり、地域はより豊かに、輝くものになるでしょう。
ワークショップを通じて意見交換が行われ、お互いに学びを深めました
東栄町視察団のメンバーからは、「かけがえのない経験をさせてもらった」、「これからも関係を続けながら、もっと学ばせてもらいたい」という声があがりました。相互訪問や交流を通じて得たアイデアをもとに、それぞれの観光まちづくりをさらに進め、発展させていくことが期待されています。