トルコ・シリア両国で被災者支援を継続しています
支援物資の水タンク(シリア)
FIDRは、トルコ・シリア大地震の発生直後より、特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパンを通じた緊急援助を、シリア北西部ならびにトルコ南東部において実施しています。
シリアでは12年にわたり紛争が続いており、今回の地震で大きな被害を受けた同国北西部には、国内避難民の方々も多く暮らしています。その数は290万人にのぼり、北西部の人口の6割以上を占めます。多くが避難民キャンプなどで生活していますが、キャンプは人口が過密で、汚水が放置されるなど不衛生な環境であり、食料不足やそれに伴う栄養不良も深刻で、避難民の方々は厳しい生活を余儀なくされていました。
今回の地震後は、被災して家を失った人々が避難民キャンプの親類を頼って逃れてきたことから、キャンプの人口が一層増加しました。衛生環境がさらに悪化したため、感染症の蔓延が危惧される状況です。発災時は厳冬期にあたり、寒さへの対応も急務でした。
シリア北西部では、このような厳しい避難生活を送る方々に対して、食料や水を提供するとともに、暖房器具・発電機・テント・毛布などの支援を行いました。
一方トルコ国内では、当大地震を含め国内で発生した一連の地震による死者が5万人に上り、160万人が避難生活を余儀なくされています(国連、4月13日時点)。
被害の大きかったアディヤマン、ハタイ、シャンウルファの各地において、水、衛生用品、生活必需品などを支援しました。
厳しい寒さの中、焚火で暖を取る被災者の方々(シリア)
燃料を配給する様子(シリア)
現在は、その日の命を守る初期の緊急援助から復興援助へと活動フェーズが移行する中にあります。今後も、物資の支援を継続すると共に、被災者の心のケア、インフラの整備など、復興支援を行っていく予定です。