ウイを食べに来ませんか?
今の時期、プロジェクト実施地域であるカトゥー族の村を日中訪問しても人に会うことはできません。昼間なのに、ほとんどの家の窓や入り口が閉まっていて、物音も聞こえず閑散としています。みんなでどこかに出かけてしまっているようです。どこに行ってしまったのでしょうか......はて???
実は、森に自生する不思議な木の実「ウイ」の収穫をしているのです。
ウイは一見、どんぐりの表皮を皺くちゃにしたような風貌をしています。これを水につけて15分くらい待つと、あーら不思議。表面の皮がめくれて、中からニュルニュルッとした茶色い寒天のようなものがでてきて全体が大きく膨らみます。あまりにも大きく膨れるので、日本では「莫大海」と呼ばれているようです。
多くの日本人にはあまり馴染みのないウイの実ですが、殺菌作用があるため、料亭などでは刺身のつまみとして添えられることがあるようです。カトゥー族の昔ながらの食べ方は、砂糖をまぶした氷と混ぜて、ひんやりとした甘いデザートとして食べています。
ウイの不思議な点はもうひとつ。カトゥー族の人たちによると、ウイの実の収獲は4年に一度しかできないそうです。今年はその4年に一度のウイの収穫年にあたります。
この年にはウイを買い求めに海外からも商人がやってくるため、それに合わせてカトゥー族が一斉にウイの実を収穫に行きます。一日の収獲量は、一人当たり約70ドル近くにもなるため、ウイの収獲は彼らの貴重な収入源となっています。
カトゥー族のツアーでも、昼食後のデザートとしてウイの実を出すことがときどきあります。将来的にはお土産品として販売することを検討しています。みなさん、是非ツアーに参加して、この不思議な実を食べてみませんか?
ベトナム少数民族地域活性化のための観光開発
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