カンボジア農村のマスク事情
カンボジアでは新型コロナウイルスの感染拡大が落ち着きを見せていて、私たちもコンポンチュナン州にある活動地の村に行けるようになりました。
活動再開にあたっての、感染予防策の一つがマスク。
新型コロナウイルスの感染が広がる前は、村の人が使っているのはほとんど見たことはありませんでした。 感染が広がった3月から4月中旬にかけてはマスクをする人が増えましたが、新規感染者が確認されなくなり、また日中は38度にもなる暑さから、その後はマスク姿の人をほとんどみかけなくなりました。
現在は、FIDRが行う集会や研修に参加するときには、マスクをつけるか、飛沫が飛ばないよう口・鼻を覆うことを推奨しています。また、できれば日常生活の中でも、人の多い場にいくときにはマスクを着用するよう啓発活動もしています。
研修中はマスクをつける人もいますが、写真のように、クロマー(カンボジアの人たちが多目的に使う、フェイスタオルサイズの布)をマスク替わりにする人も同じくらいいます。
というのも、研修参加者に聞いた話だと、マスクは村で1枚50円(2000リエル)するとのこと(6月初旬現在)。 新型コロナウイルスの流行前は、村だと2枚で12.5円(500リエル)で買えたので、1枚当たりの値段が約8倍になっています!
ちなみに、同じ時期にコンポンチュナン州中心部で1箱50枚入りを購入したときは1300円(1枚=約25円)でした。
2000リエルといえば、村でさとうきびジュースやコーヒーを1杯飲むくらいの値段です。とはいえ、日常的に買うとなると、村の人たちにとっては簡単なことではないようです。
という事情で、見ることの増えた「クロマーマスク」姿の村の人々。
クロマーの色もさまざまで、なかなかカラフルです。