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ロックダウン緩和が始まったカトマンズより

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#海外スタッフ

ディナ・クンワール

ネパールは、世界各地での新型コロナウイルス拡大を受け、2020年3月23日から全国一斉にロックダウンに入りました。生活に不可欠なサービスを除く、全てのお店、オフィスが閉鎖になりました。FIDRも事務所を閉鎖せざるを得ず、スタッフはそれぞれ在宅勤務となりました。

FIDRが事務所を置くカトマンズは、200万人の人口をかかえるネパール最大の都市です。この都市でも、ロックダウンの影響は大きなものでした。多くの労働者が生活の糧を失い、人々の生活に欠かせない宗教や文化行事は、次々と中止や延期になりました。ロックダウンが長引くにつれ、仕事を失った日雇い労働者の中には、生活が出来ず、カトマンズから遠く離れた故郷の村へ、夜通し歩いて帰った人も少なくありませんでした。

ロックダウンから3カ月近く過ぎた6月15日、政府はロックダウン緩和を発表し、人々の生活は徐々に変化しています。銀行をはじめとした金融機関や、企業や政府機関は事務所での仕事を再開できるようになりました。

しかし、完全に元通りになったわけではありません。私用車の使用も許可されましたが、車のナンバープレートにより、奇数の日と偶数の日で走行できる車は制限されています。カトマンズの市内では、警察官が車のナンバー規制に従わない車両を取り締まる様子も見られます(写真)。また、国内線・国際線の運行は停止したままであり、カトマンズ内の公共交通機関(バス、タクシー等)も動いていません。

教育機関も未だに閉鎖されたままです。オンラインの授業を始めた私立学校もありますが、全ての生徒がインターネットにアクセスできるわけではなく、またスマートフォンを持たない家庭もあります。そのため、家庭学習をすることができない生徒も多く、生徒の中で焦りが生じています。

ロックダウンは緩和されましたが、新規患者数は急増しており、人々は感染のリスクの中で緊張した生活を強いられています。FIDRネパール事務所も、徐々に在宅勤務から事務所勤務に切り替えていっていますが、完全に元の生活に戻るにはしばらく時間がかかりそうです。

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