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ネパールの光の祭り「ティハール」の過ごし方

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ディナ・クンワール

ナマステ。ネパール事務所のディナです。

ネパールの秋は、お祭りシーズンです。多くのネパール人にとって一番大切な「ダサイン」というお祭りが終わると、今度は「ティハール」がやってきます。ダサインに次ぐ大きなお祭りで、今年は11月13日から5日間にわたり行われました。富や繁栄、収穫などを祝い、夕方になると火を灯し、家を飾ることから「光の祭り」とも呼ばれています。今年は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて移動や集会などに制約があるため、人々は例年より控えめにお祭りを楽しんでいました。

1日目:カーグ・ティハール(カラスの日)
ティハールの初日はカラスに祈る日です。カラスはヤムラジという地獄の大王の使者だと言われています。カラスは幸運を持ってくると考えられており、翌年の死と悲しみがないことを祈って、屋根に米や穀物、種などの食べ物を置いて、カラスにお供えします。

2日目:ククル・ティハール(犬の日)
ヤムラジの門番だと言われる犬を敬う日です。犬を敬うために、犬たちの額に赤いティカという粉を付けたり、首にはマリーゴールドの花輪をかけ、いつもより少しぜいたくなえさを与えます。

3日目:ガイ・ティハールとラクシュミ・プジャ(牛の日と富の女神であるラクシュミーの日)
牛はヒンドゥー教の文化には重要な存在であり、神聖なものとされています。この日は雌牛に感謝と敬意を示すために、マリーゴールドの花輪を牛の首にかけ、額にティカをつけ、食べ物をお供えします。また、この日は美と富の女神であるラクシュミーを自宅に迎えるために、朝から掃除と飾りつけでどこの家も大忙しです。 子どもたちは家々を巡り、デウシ/バイロといわれる伝統的な歌を披露したり踊ったりして、家主は、踊りや歌のお礼に、食べ物やお金などを渡します。子どもや若者にとっては、待ちに待った行事ですが、今年は新型コロナウイルス感染の影響でそれも控えざるを得ませんでした。そんな中、マスクをつけ、ソーシャルディスタンスを保ちながらデウシを楽しむ人々は今年ならではの光景でした。

4日目:ゴル・プジャ、ゴバルダン・プジャとモー・プジャ(牛の日及びネワール族のお正月)
4日目は雄牛を敬う日です。雄牛は、畑を耕すのに農家にとって欠かせない動物です。ゴバルダン(牛の糞を山の形に積み上げたもの)を作り、お祈りします。
今年は、この日がネワール族(カトマンズ盆地先住民である民族)のお正月にも重なりました。本来なら家族・親戚が大勢集まって食事を取り、新しい一年を迎えますが、今年は外出を控えて、同居する家族だけで過ごしていました。

5日目:バイ・ティカ(兄弟・姉妹の日)
最終日は兄弟や姉妹たちにとって大事な日です。姉妹が兄弟の健康と長生きを願って、マリーゴールドの首飾りをかけ、ティカをつけ、贈り物を交わしました。

ネパールには民族や宗教によっても様々なお祭りがあります。
今後ネパールを訪れる機会がありましたら、お祭りもぜひ体験してみてくださいね。

下記から、写真をご覧いただけます。
https://bit.ly/3mbKWhJ
https://bit.ly/2JgFg7I

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