カンボジア インターンシップ・レポ⑦ 現地の学校を訪問して(栄養教育)
FIDRカンボジア栄養教育普及プロジェクトスタッフたちと(右から3番目が芦村さん)
こんにちは。FIDRでこの夏インターンシップをさせていただいた熊本県立大学総合管理学部3年の芦村綾香と申します。私は、インターンシップ期間中、カンボジア栄養教育普及プロジェクトに携わりました。
今回は、約1か月間のインターンシップのまとめとして、プロジェクトの「モデル校」訪問についてお話しします(モデル校とは、全国の学校に先駆けて栄養を含む保健の授業を導入し、学校保健活動を実践する、コンポンチャム州の4校です)。
カンボジア渡航前までは、現地の学校は、狭い校舎に生徒たちがぎゅうぎゅう詰めになっているイメージでした。ですが実際にモデル校に足を運んでみると、予想以上にきれいで驚きました。校舎は新しく建て替えられていて、ごみも落ちていなかったのです。
以前の学校は、ごみがあふれていて、校舎も古く、今とは全く違う状況だったそうです。校長先生は、そのような学校をFIDRと一緒に変えていった、とおっしゃっていました。
学校には、現在、ごみを分別できるごみ箱があって、ペットボトルはリサイクル業者に回収されています。また、クラスごとに学校菜園で野菜を育てていました。学校菜園の肥料を作るコンポストも設置され、生ごみや落ち葉などが集められていました。このように、ごみを減らそうという取り組みが、学校の至るところで見られました。
また保健教室ができたことで、動画教材などを用いた性教育の授業もできるようになったそうで、生徒からも好評のようです。
校長先生は、「今後も、地域の保健セクターなどと協力しながら保健教育をすすめていきたい」とおっしゃっていました。
さらに校長先生は、学校を変えるために自ら寄付を募っていました。FIDRの支援だけに頼るのではなく、自分たちで行動を起こして学校を変えていこうという思いの強さが、現在の学校改善につながっているのだと思いました。
それまで私は、NGOが率先して国際協力の活動を行っていると思っていました。しかしモデル校で見られたように、行動する主体は現地の人々で、FIDRはあくまでそのサポート役を担っているということが分かりました。
インターンシップを通して実際に国際協力の活動を自分の目で見て、現地の人とスタッフの方々の関わりや活動について勉強することができました。FIDRでのインターンシップはあっという間に終わりましたが、現地での活動は自分の人生にとってかけがえのない経験になりました。また、自分自身の考えを上手く言葉にして伝えることができないという、新たな課題を見つけることもできました。日本での生活でも、この貴重な経験を忘れずに、自分自身をより成長させていきたいです。
短い間でしたが、たくさんの方々に助けてもらいながら、インターンシップを終えることができました。本当にありがとうございました。